元   さ  ん  の  山  紀  行
唐 堀 山 (1,160m)
<富山県細入村 岐阜県宮川村 > 平成16年05月24日




 唐堀山は、5年前(平成11年4月中旬)に一度だけ登った山であった。一度や二度でその山の事が分かるわけがないが、我「富山の山」を複数回登るのが私の願いでもある。「鉄塔とススダケの山」という感じの強い山だが、でも、その特徴が強い時期に登ってみようと思った。
トンネル番号46「唐堀山」
宮川に架かる360号線のトンネル
 細入村「猪谷」から宮川沿いの360号線を行くわけだが、近年トンネルを含めた道路の改良工事が行われたため、うっかりしていると何処が登山口か分からなくなってしまう。蟹寺トンネルの次の越路トンネル(2,620m)を抜け、700~800m進んだ所にある加賀沢橋を渡らず、右折して狭い旧道を宮川沿いに900m行くと、二つ目のJR高山線の鉄橋がある右側が唐堀山の登山口である。トンネルの出入口に当たるコンクリートの土台上に「46 唐堀山」のわかりにくい標識以外何も唐堀山の標識はない。その先に宮川を渡る360号線の異様なトンネルが目に付くくらいである。

登山道の倒木を潜って
新緑の中を・・・
 私の休日としては、久し振りの晴れである。眩しく気持ちの良い緑の中を、鉄塔の山らしく樹脂の階段を登って行く。階段の先に広く開けた所に出るが、また杉林の中を行く。登り始めて15分程すると「M」の印で何やら点検道のような分岐に出る。(この先幾つも、そのようなものに出くわすが、迷わず本道を行けばよい。)残雪期に一度登っただけの私は、てっきり一本の登山道が作られいるものだとばかり思っていた。後発の男性二人組みに道を譲り、九十九折の山道を登って行くのだが、「山ノ神」はもう汗だくである。雪崩防護柵のような所を過ぎ、杉林が少なくなり、「I]や「J」の印をやり過ごせば、第一鉄塔に着く。
 登り始めから1時間近く要したので休憩と思ったが、何故か鉄塔下に数匹の蜂がブンブン飛んでいてイヤ感じだったので、もう数分登った所で水分補給をした。

途中、薬師岳方面を眺める
 その先の第二・第三鉄塔までは、各10~15分程で辿り着く事が出来る。第四鉄塔も樹脂の階段が現れるとすぐである。時折すーっと吹き抜ける心地よい風を受けながら、遠くに薬師岳・北ノ俣岳や黒部五郎岳・笠ヶ岳が見える。その山並みの後方に、チョット雲が邪魔していたが槍ヶ岳を確認する事が出来た。剱岳と同じで、アルプスのシンボルである槍ヶ岳を見ると何故か嬉しくなってしまう。

第四鉄塔から宮川を見下ろす
 第四鉄塔から、少しばかりの急登があるが、標高差にして50~60mくらい登ると、後は緩やかな快適な登山道となる。

   唐堀山頂は、三ヶ辻山や袴腰山、前白木峰の山頂のように、殺風景で登山道に三角点の標石があるだけで、辛うじて新しい山頂表示の看板が樹木に縛り付けてあった。5年前は雪の上を歩いただけで、当然なだらかで広い山頂の三角点を探し出せるわけでもなく、今日はその看板と標石共にカメラに収まった。
 ネマガリダケで、登山道の一部でしかない山頂ではとても休憩処とはいかず、更に7~8分ほど右手に進んだヘリーポートでリックを降ろした。
 ガサガサと笹が揺れ「えーっ」と思ったが、登りがけに追い越して行かれた男性二人が、ススダケを採っていたようであった。

三角点のある唐堀山頂上 二人パーティーの肴 「山ノ神」今日も飲んでます

 網の上にチクワとタラの干物、そして「山ノ神」が採って来たススダケをのせた。そうなると、「一杯」となるが、私はノンアルコールビールと言っても、今では慣れてしまってそう不満でもない。それにしても、「山ノ神」が発泡酒350ml一本とは「是如何に!」・・・・
 今日は、アルコールは少ないが、ソバ、そしてコーヒーと私達にしてはフルコースである。
 お腹が膨れて、ススダケ採りとなったが、私はあまり得意でない。それに引きかえ「山ノ神」は、ドンドン笹の中に入って行く。「オーイ」「おーい」と声を掛け合うがすぐ聞こえなくなる。30分の制限時間を約束したのだがすぐオーバータイムになる。採った食材はすぐ私のリックに積み込まれる。下山時にまだ採りたいと強請られたが、早く家に帰りたいと今度は私の意見を通させてもらった。



 ■■■コースタイム■■■
高岡7:00=登山口(8:20~40)=第一鉄塔9:35=休憩(9:45~50)=第二鉄塔9:55=第三鉄塔10:10=第四鉄塔10:25=唐堀山頂上11:05=ヘリーポート(11:15~13:30)=第四鉄塔14:00=第三鉄塔14:08=第二鉄塔(14:15~20)=第一鉄塔14:30=登山口(15:05~15)=高岡16:35

 ■■■同行者■■■
        比佐恵