元    さ    ん    の    山    紀    行
寺地山(1,996m)北ノ俣岳(2,662m)
<富山県富山市(旧大山町)・岐阜県飛騨市(旧神岡町)>
  平成27年05月17日




寺地山で一服。北ノ俣岳までは遠い。





歩いて30分手前の所に車デボ。 雪を集め重機で通せんぼ。


氷の山を通過。「山ノ神」転倒で負傷。 登山口スタートが、a.m.6:15になった。


有峰湖が見える。 雪上を行く。


打保との分岐まで30分の標識。 打保との分岐(1,842米)


分岐から雪原を行く感じである。 分岐から少し行った所で休憩。


笠ヶ岳が見えてくる。 寺地山から北ノ俣岳を望む。







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  元さんの戯れ・呟き

5/17 例年、二人歩きの寺地山・北ノ俣岳は12時間を要していた。速くなる筈がないので、ちょっとでも、楽にならないかと思って、早めに家を出たが、登山口手前30分の所で、大きな壁があった。何処からどうして集めたものか分からない程の雪量。大型重機2台に、その何十倍もの雪壁が通せんぼしていたのである。

 折しも、今朝の冷え込みで、路面がツルツル。雪は氷の塊となりカチカチであった。その雪山を乗り越えようとして、「山ノ神」が転倒して顔面を強打し、なかなか起き上がれなかった。左頬が腫れ上がって、目が小さくなって見えた。でも、「きゃー」 と言った割りには、痛みは小さいようであった。

 何度も何度も、「止めようか?」 「帰ろうか?」 と言ったが、「山ノ神」は、大丈夫と言った。リスクを抱えたままの決行に、後ろめたい気持ちがあったが、様子を見ながらの行動となった。

 山頂まで、コースタイム通り6時間を設定していたが、頑張っている「山ノ神」の感情を考慮し、また、絶景を眺めながらのコーヒータイムなどが重なり、大幅な遅れとなった。しかし、稜線からの眺めは、いつもなら、時間的に失ってしまうのであるが、今日ばかりは、最後まで、その優美を消さないで、我々にプレゼントをしてくれたかのようであった。

 山頂に辿り着いた頃は、時間的にもターンしなければならなかったのであるが、見飽きない雄壮な大自然に足が留まってしまったし、頑張った「山ノ神」に通常の儀式をさせてやりたい気持ちになった。「暗くなってもいいか?」 も忘れなかったが・・・

 登山口に辿り着いたのが午後7時15分。その先に車まで30分があった。まるで足が棒のようになった。そして、お腹も空いた。早く家に戻りたかった。2時間で家に戻ったのだから、「山ノ神」も、ドキドキする助手席だったに違いない。




 ■■■ コースタイム ■■■
 高岡3:20=登山口手前(5:20~40)=登山口6:15=くま洞峠7:20=打保との分岐8:30=休憩(8:35~45)=寺地山(9:50~10:00)=避難小屋分岐・小屋(11:00~15)=稜線13:30=北ノ俣岳頂上(13:40~14:35)=稜線分岐14:40=避難小屋分岐(15:30~35)=寺地山(16:20~16:30)=打保との分岐付近17:25=くま洞峠18:25=登山口19:15=車デボ地点(19:40~50)高岡22:10  

 ■■■ 同行者 ■■■
         比佐恵