元   さ   ん   の   山   紀   行
人 形 山 (1,726㍍)
<富山県平村、上平村、利賀村、岐阜県白川村>
平成16年11月29日






 午前4時、昨夜の予報に反して雨が降っていて途方にくれる。とりあえずPCで雲の動きの予想と今日の予報を見る。どうも北陸の海岸線だけに雨雲があるようであるから、何とかなるような気がして、決行か否かは、登山口に集合してから判断しようと参加者に連絡をする。

 304号線五箇山トンネルに近付くと雨が止んだ。展望は良くないが決行を妨げるものは何もない。長い間の念願であった同業の山愛好者との初めての山行機会が出来たのである。
 この時期のこの天候では、高岡の俵さん・鉄ちゃん・氷見の中山君・「山ノ神」と私の5人しか集まらなかったが、女性一人では寂しいであろうと、私達の山友であるeiko女史にも参加願った。
第一休憩所から雪になる
大笑いの第二休憩所

 7時出発には時間があり、各自紹介の後、軽く腹越しらいをしながら準備にかかった。単独行の多い俵さん、奥様以外パーティーを組んだ事がないという鉄ちゃん、久し振りの中山君、他のグループに首を入れさせられたeiko女史など、思いは様々であったろうが、ゆっくりしたペースで登り始めた。

 それでも厚着をしていた人は、頭から湯気まであげていなかったが、汗が顔から落ちていた。標高1200m前後の第一休憩所に着いた頃から、雪が降り出し雨具着用となった。
 立ち止まる毎に、鉄ちゃんのユニークな話し振りが可笑しく、皆が大笑いするようになった。景色など何もないが、その笑いがずーっと続いていった。第二休憩所からは一面が白くなり始め、高度と共に、鉄ちゃんと中山君は、今シーズン初めての雪の感触に「いいね!」を連発していた。

鳥居が壊れている宮屋敷跡で
宮屋敷跡に駆け上がる
 宮屋敷跡に着いて驚いたのは、雪量でも寒さでもなかった。鳥居の上部がないのである。皆が人形山に来たのが初めてでないので、「えーっ」と声をあげてしまった。台風23号の影響なのであろうか?
 今まで、ずーっと風雨に曝されていたのに、やはり今年の台風23号は特別に凄い台風であったに違いない。

 宮屋敷跡からは、人形山頂付近や大滝山、また南砺地方の主だった山々が見渡す事が出来るのであるが、今日は生憎の天候で全く見る事が出来なかった。

 宮屋敷跡から先は、雪量が増えるものの、急登箇所では雪の着きが悪く、結構歩きにくかった。梯子坂に差し掛かる頃には、視界がかなり悪くなり、良いアングルでカメラのシャッターは切れなかった。
 鉄ちゃんは、スローペースに痺れを切らしたのか、さっさと駆け上がって行ったが、eikoj女史と「山ノ神」は、それに負けずに付いて行ったようであった。
 

宮屋敷跡~梯子坂間① 宮屋敷跡~梯子坂の間② 梯子坂を行く① 梯子坂を行く②

 三ヶ辻山との分岐に付いても、笈ヶ岳や大笠山どころか隣りの三ヶ辻山さえも見えない。こんな日に来たのであるから、文句も言えないのであるが・・・・・・。でも雪を踏む感触はいい。
 「もう少し!」などの声が飛び交いながら、雪の重さでササが覆い被さっている登山道を行く。雨具着用でない者は、その冷たさに悲鳴をあげていた。 


三ヶ辻山との分岐から人形山への稜線 鉄ちゃんと中山君 雪の付いた笹に濡れながら

 方位盤のある人形山頂上までは3時間半を要した。まずまずである。展望台と称する開けたところでの食事を考えたが、風当たりが強く、方位盤を利用した立食パーティー?となる。
 eiko女史が持ち込んだ卵焼きに焼鳥、我家が用意したしゃぶしゃぶで、一気に雰囲気は良くなったのであるが、少ししか用意しなかったアルコールには聊か寂しそうであった。(えーっウソ!)
 最後まで、陽も青空も見る事が出来なかったが、それぞれには、それなりの満足感が漂っていたように、見受けられたのだが・・・・。
 

人形山頂上で記念写真

 「山」そのものより、会話が楽しかったような今回の山行。さてさて、“ このような企画が年1~2回ほど ”と、盛り上がっていたが、来年はどのような事に・・・・・。久し振りに五箇山荘で汗を流して家路に着いた。



 ■■■コースタイム■■■
高岡5:05=登山口(6:40~7:00)=第一休憩所(8:00~10)=第二休憩所(8:40~45)=宮屋敷跡(9:20~30)=三ツ辻山との分岐(10:05~10)=人形山頂上(10:30~12:20)=分岐12:35=宮屋敷跡(13:10~20)=第二休憩所13:35=第一休憩所14:05=登山口(14:50~15:05)=五箇山荘入浴(15:25~16:05)=高岡17:25

 ■■■同行者■■■
         俵・鉄山・中山・eiko女史・比佐恵