元   さ   ん   の   山   紀   行
  仁王山(1,516.6㍍)
<富山県富山市(旧八尾町)  岐阜県宮川村>
平成19年01月22日







二日連続で大長谷にやって来た アスレチックを通過! 金剛堂山を見ながら林道を行く


前日より南側の尾根を行く 滑り落とした荷を拾って、再び
尾根に戻ってから、ちょっと一息
この辺から「シュンちゃん」のキーを
探し始める


今日も素晴らしい金剛堂山を眺める

「キー」は、見付からなかったが、サングラスをゲット 真っ青な上に向かって・・


五箇山の山々を広角に眺める

ここまで来れば、ヤブは煩くない 北側から黒い雲が湧き上がって来る 前方の斜面を越えれば・・・


この辺も重点的に捜索!! 急斜面を登る


前日のトレースは、ガタガタであった 快適にスノーシューを滑らす


前日のテーブルを利用する 雲行きが怪しくなる 何がなくても・・いつもの○○を

シェルターから、白木峰を眺める。


山頂に立った頃からお天気が崩れてきた。 何か、ポーズと思ってみても・・・


山頂を経つ時はガスに覆われてきた。 途中、視界がなくなってしまった。 やがて、雪が降って来た。


雪降る中の林道歩き。 意外と早く車に戻れた。 フロントガラスには、うっすら と、
雪が積もっていた。


 


「1/22のコラム(山つれづれ・・・より)」
1/22 「午後から怪しい予報!」 でも、行かなければならない私(達)である。昨日は長男の帰省で、ハレルヤ山行に参加出来なかった「山ノ神」への埋め合わせも有り、気遣いを多分に滲ませての「今日は何処かへ・・・」 と、言っても、雪が少なく満足する所も少ない。ましてや、今晩も町内会の新年会が控えている事もあり、なかなか目的地が決まらなかった。

 しかし、「午前中が勝負!」 と、昨日「シュンちゃん」が、雪中で紛失したランドクルーザーのキーを、探し当てないまでも、「その気持ちを、献上する事に意義有り」 となり、「山ノ神」との仁王山になったのである。二日連続の「仁王山」に、「この人、ちょっと可笑しいのでは?」 とでも思ったのかもしれないが、山仲間への配慮には、些かの不満もなかったらしい。

 昨日よりも、ちょっぴり南の尾根を遊歩道?らしき雰囲気の所から取り付いたのであるが、ここで思わぬハプニングが起きた。今朝も、昨朝程でないにしても、かなり雪質は固かった。
 標高830m地点位であったろうか? 地図を見るにあたって、リックを降ろしていた時に、「山ノ神」が、水分補給にとペットボトルを、渡そうとしてくれたのである。私は、身体で、リックをフォローしていたハズなのに、そのペットボトルを取ろうとして、足が外れたスキに、リックが滑り落ちていったのである。「あっ」と言う間もなく、みるみる内に、谷に向かって、加速を付けて消えて行ったのである。

 財布・免許証・GPS・コンロ・スコップ・ジャケットなどが、駆け降りながら脳裏に浮かんだ。「わーっ」と叫びながら、 登り返しの事を考えると、1時間が限度だと思ったが、幸い高度にして70m位下がった所であったろうか、雪が大きく切れた所に、リックが引っかかっていたのである。ラッキーであった。リックの多少の破損は、この際目を瞑らなければなるまい。

 気を取り戻して、「シュンちゃん」が、スキーをしていた所まで駆け上がり、探そうとしたのであるが、「海で、キーを探すようなものであった。」 雲の流れを気にしながら、幾つかのシュプールの跡を、また、「シュンちゃん」が、転倒したと思える所に目をやってみたが、それは、「何もしなかったより増しだった。」と言う他はないのである。「シュンちゃん」には、「仁王山に来た。」とだけ感じ取ってもらえれば良いのであるが、「性根が入っておらず、ゴメン」 であった。

 午前11時、昨日に続き山頂に立ったのであるが、今まで見えていた山々が一瞬のように、ガスに包まれ、終いには、雪が舞いだしてしまった。それでも、1時間を山頂で過ごし、本格的に降り出した雪中を、ルートを間違わずに大長谷温泉まで、二人としては、結構早く降りる事が出来た。その雪は、大長谷川を渡るまで降り続いていたが、下界に戻ると、その気配もなかった。 



1/23 昨日の仁王山は、カンジキで苦悩する「山ノ神」を見るに忍びなく、私のスノーシューと交換をした。斜度が増すにつれ、スノーシューの味を覚えた私の身体(脹ら脛)にも、辛く当たったが、そこは根性しかなかった。昨日の「リックを流した。」も、そんな状況下に起きてしまったのである。

 「雪稜を歩く時、万が一に備えるような体勢でなければならず、グローブをしながらや、ボタンをかけながら歩いてはいけない。そのような時は、止まってやらなければ、滑落などのイザという時には、何も出来なくなる。」

 今回は、そのような尾根でもなく、普通の平凡な所であったが、そのミスは、上記の事と差ほど変わらないように思う。荷を降ろした時から、滑りやすい雪質だという事を認識しながらの無配慮だっただけに、反省しきりである。あれが、もし、高所の奥深い山でしでかしたとすれば、装備をいっぺんに失うわけであるから、生命が危ぶまれる事になる。

 カンジキを履いたまま、一目散にリックを追ったのであるが、後の登り返しの事を思うと、腰が引けそうになった。案の定、高度を下げただけ、雪質も悪く、また斜度がきつくなるにつけ、何度もずり落ちてしまった。荷を担ぐと、それは尚更であり、這って登り返した感じであった。恐らく尾根上で、何度も大声を上げていた「山ノ神」にしても、何処まで行ったのかと、心中は穏やかではなかったであろう。

 荷は、片方に偏らないようにしなければいけないのであるが、どうしても、体力のある方が、重い物を担いでしまう。「滑落時に食料がない。」 などとならないように、今一度基本を見直さなければならないようである。もしかして、大自然に望むには、「万に一つ」の事を想定してでなければ、その資格はないのかもしれない。

 そんな情けない事情もあり、「シュンちゃん」の「キー探し」は、充分でなかったかもしれない。しかし、「山ノ神」はサングラスを探し当てた。(拾った!)せめて、これが、シュンちゃんの物であればと願っている。

 私もかって、デジカメを落とし、メンバーに大変迷惑を掛けた事がある。限定された所で、参加者全員で、1時間を費やしてもらったが、見付からなかった。残念であったけれど、その時の事を、今でも感謝し、目に焼き付くように、今でもはっきりと覚えている。私も誰かに、何処かで、そんな気持ちでありたいと思っている。 

 


★★★コースタイム★★★
高岡5:45=大長谷温泉(6:55~7:20)=林道分岐7:55=仁王山頂上(11:00~12:10)=林道13:25=大長谷温泉(13:45~14:00)=高岡15:20

★☆★同行者
       比佐恵