元  ち  ゃ  ん  の  山  紀  行
尾 洞 山 (943㍍)
<富山県 利賀村>
平成13年03月26日





 雨が未だ残る中、お天気が回復する予報を信じて車に乗った。例の7時間枠で、はじめて登る山だし、ダメならば途中で戻ればいいくらいの考えで出発した。
 庄川町まで、時折ワイパーを動かしたが、471号線に入ってからは、もう雨の心配がいらないような、所々に青空が見えてきた。道の駅を過ぎた頃から、道路わきの雪の量が増えてきて、五箇山の様相を呈してきた。利賀役場前の信号を、真っ直ぐに進み、阿別当に向かう。ソバの看板が、目立つように、利賀村も沢山の観光客を呼び込んでいるようだ。

 悪瀬川を渡った所で、川渕で、焼却作業をしていた男の人に、尾洞山に通じる集落の道と駐車スペースの事を尋ねた。悪瀬川に沿った広い立派な道路から、村内に通じるヘアーピンカーブに、沿って行けばよいのだが、道路工事をやっているから、その広い道路上に駐車した方がいいとの事だった。
 車を止めて、村内を5分程歩いたところが除雪終了地点で、山のように雪が積み上げてあった。すぐカンジキ装着となる。雪の林道は、さほど沈むことなく、快適とは言えないまでも、雨の心配も払拭され、雲間から日が差し、彼方前方には青い空が広がっており、どんな展望かと心が弾んだ。
 何時ものように杉林の林道は、スイッチバックしながら高度を上げてくのだが、方角がわかっているし、林道をショートカットしようと思うけれど、万が一の事を考えると、どうしても往路では出来ない。
 標高600㍍位の視界の効く所からは、振り返ると、利賀川の下流にアンテナの高峰、我ホームグランド牛岳が遠く小さく見える。悪瀬谷対岸の稜線の奥には、白木峰や金剛堂山の山々が見えるのだろうが、まだ高度が足らず、後々の楽しみとなった。
 私の持参した昭和59年修正測量した地形図では、林道は、標高630㍍位までしか延びていないが、私の高度計が正しければ、東の方向に標高700㍍位まで延びていた。その行き止りから、北東斜面に取り付き、南西に延びている最初は狭く、最後は急登となった尾根を40分で登りきった。
《尾洞山頂上で》

 頂上はかなり広い台地で北西方面に進んだ所が一寸高いように思えた。そこは、当初地図上で、北斜面を登る予定にしていたルートと合流していた。頂上の南西側は杉林だが、それ以外は、まばらな雑木林で、変形した巨木が所々にある。また、頂上の目印らしいテープが何ヶ所かに付けられていたが、直近では、今年の2月12日のものがあった。西方面には、マルツンボリ山か人形山が、もっと奥の方に大笠山か?
 東また南東方面は、スノーバレー利賀のスキー場と金剛堂山、そして白木峰が多くの雪を抱えて連なっていた。
 同じルートを下るにつけ、急斜面の苦手な家内は、柔らかくなった雪の斜面で、滑落しあわや大木に激突しそうになったが、泣きべそをかくと、次は同行させてもらえないと思ってか、「平気、平気の連発」で、終始ごまかしていた。帰宅予定時間と自分の時計を合わせれば帰路の林道歩きは、ショートカットを含めて余裕の行程であった。
 復路は、山の神トンネル経由で156号線に出る事にしたが、トンネル前で、もう一度「尾洞山」を振り返って見た。


  ☆☆コースタイム☆☆

高岡9:00=阿別当(10:30~40)=林道止(10:45~50)=林道標高620㍍(11:25~33)=林道終点11:50=尾洞山頂上(12:30~11:05)=林道終点13:30=林道止14:00=車(14:10~20)=山の神トンネル経由=高岡15:40

  ◇◇同行者◇◇
      比佐恵