元   さ   ん   の   山  紀  行
大 倉 山(1,443m)
<富山県上市町・魚津市> 平成19年02月05日02~06日







大展望を目の当たりにして、気持ちよく、大倉山頂へ・・・





キャンプサイトを出発! 剱岳が赤くなった。 山頂で陽を拝みたかった。


早く山頂へ・・・ 剱岳の上に陽が上がってしまった。 クラスとした斜面を登る。


歩き易く、実に快適な尾根! 写真ほど、怖い事はない・・ 細尾根を快適に行く。


もうすぐ山頂・・・ トレースのない山頂を気持ちよく・・ 大展望を目の当たりにして・・


大倉山頂に戯れて・・Ⅰ 大倉山頂に戯れて・・Ⅱ


毛勝三山をバックに・・・ どっかり、ベンチに座って・・


猫又谷を中心に毛勝山々を眺める。 霞んでしまったが剱岳を望む。


雲行きが怪しくなってきた。 キャンプサイトが見える。




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「2/6 コラム(山つれづれ・・・より)」

2/6 2月上旬の気温としては、高かった事もあったが、テントの中は暖かかった。しかし、マットの下から、ジュ~ワっと来る冷たさに、何度か目が覚めてしまったが、オーバーズボンや靴下など、用意した物をめんどくさがらず、使用しておれば、もっとポカポカだったかもしれない。

 私としては、今回試した事が二つあった。一つは、ホッカイロの使用であった。今まで、下界でも使った事がなかったのであるが、シュラフの中の冷たい指先に、そのホッカイロなるものを入れると、いっぺんに暖かくなった。これも、夏用の薄い靴下1枚しか履いていなかったせいもあるし、予備の靴下と取り替えておれば、何と言う事もなかったのかもしれないが・・・

 もう一つは、昨秋小遣いを叩いて買った「ぞう足」の使用である。そのまま雪上を歩くと、素足感覚で、何だかおかしな感じであるが、厚手の靴下を、もう1枚重ね合わせて使用していた「山ノ神」のからの使用感としては、「冷たくない。」との事で、3~4時間の飲食中も、ずっと履いていたのである。

 満点の星や月が、朝方には雲に覆われ、暗闇から歩くつもりでいたのを、明るくなってからに変更したのが災いし、雲が切れて行くのと同時に、剱岳の左から上がるお日様を、途中の樹木の間から、拝まなければならぬ羽目になってしまった。
 しかし、それはそれで、神々しい山並みを眺めながら、我々は素晴らしく感じ、今日の天候に感謝した。

 荷は一つにして私が担いだ。その中味となると、またまた欲張りなほどに、いろいろな物を詰め込み結構重いものになってしまった。今回も雪庇というほどのものがないが、尖った痩せた尾根を歩くにつけても、「山ノ神」の歩きは快調であった。雪質が緩いからであろうか、それとも荷がなくバランスが良いからかもしれない。今日も私だけが、時折ズブズブと沈むのであった。それでも、山頂まで1時間40分程で辿り着いたのである。

 剱岳は逆光、そして、毛勝の山々も薄靄に、今一つはっきりしていなかった。「午後から雨」の予報を下界から頂いていたのであるが、時間経過と共に、本当にお天気が崩れるのであろうかと、思うほどに回復傾向であった。
 スコップで、テーブルを造り、またまた2時間以上も山頂の人となったのであるが、容量オーバーで、もう1本のビールが入らなかったと言って、「山ノ神」が悔しがっていた。それでも、1本の冷たい第3のビールは、この世のものかと思う程に喉を潤わせたのである。
 前週、「好山病・・」で訪れ、深く掘ったシェルターは、跡形もなく消えてしまっているようすを見ながら、少雪・暖冬とはいえ、やはり真冬の山頂である事を確認したのであった。

 もし、前日に山頂に届いていたなら、土倉山か濁谷山のどちらかにも、アプローチするつもりであったが、それは、もうどうでも良かった。陽が上がるに連れ、山並みが、蒼くはっきりとしてきたと思うのも僅かな時間で、みるみる間に、雲が我々に覆い被さるようになってきたのを見計らって、下山を始めた。
 車に戻るまでは、降らないであろうと思っていたものが、せめてテント撤収までは持って欲しいとになっていった。それでも、下りは快調で、40~50分程で、キャンプサイトに辿り着く事が出来た。

 食べ尽くしたハズであったが、70リットルと60リットルのリックに、荷を詰め込んでみれば、嵩だけは、何らかわらずパンパン状態であった。時々、ポツリポツリと落ちるものの、雨具を着用する程のものではなく、先を急ぐハズであったが、重荷を担いでの下りのスノーシューには四苦八苦であった。
 先程までの笑顔が、私を睨み付けるように変わった「山ノ神」に、「触らぬ神に祟り無し」 と決め込んで、失言に気を付けながら、距離を置いての下山となった。
 しかし、どれだけ苦労をしても、下りは速いものである。林道に出て、雨具を着る事になったが、「昨朝の雪が何処へ行ったのか?」 と思うほどの雪量の減少に、この先の山行が思いやられると感じてしまった。





 ☆☆☆コースタイム★★★
   1日目
  桑首林道・入口9:20=登山口(10:30~40)=稜線14:00=キャンプイン14:30
   2日目
  キャンプサイト7:10=大倉山頂上(9:55~12:00)=キャンプサイト(13:10~50)=登山口(15:05~10)=桑首林道入口16:00

   ■■■同行者■■■
               比佐恵