元 さ ん の 山 紀 行
大 地 山
(1,167m)
<富山県 朝日町>
平成11年03月01日
焼山、黒菱山の延長線上に大地山がある。そして、初雪山へと続く。大地山から初雪山への日帰りの文献があったが、まずは大地山のピークを目指した。
大 地 山 か ら 初 雪 山 を 望 む
朝日小川ダムの出発地点
小川温泉の手前の長いトンネルの中間の出口が、朝日小川ダムサイト。駐車スペースの除雪がされていたため、高く雪が積み重ねてあった。始めから雪で、対岸の橋を慎重に渡り、トンネルを抜けたところでカンジキを装着した。林道を発電所から離れて、くろべ平に向かって北上する。林道が続いているらしいが、雪の下で分からない。無雪期にも来た事がなく、地形図とコンパスが頼りだ。
標高380㍍のくろべ平にて
くろべ平の周辺は、杉林が続くが、一寸した高台で休息するには格好の場所だ。
杉林の間をルートを選びながら1時間程で、向こう側に、せせらぎをかすかに感じさせる、阿造谷の源流が覗ける稜線に出た。
杉林もブナ林にかわり、お天気もよく快適な尾根歩きとなる。
標高が800㍍を超える荒戸谷からの尾根と合流する頃は、すでに展望は抜群である。
東側に、初雪山への心躍る稜線が続き、やや南側に朝日岳、雪倉岳、白馬岳がある。それより右手(西方向)には、何故か蒼く鋭く感じる猪頭山から負釣山の稜線の上に、剱岳や毛勝の山々の頭部分が浮かび上がって来る。
初雪山への稜線 (右の奥が初雪山頂上)
左奥から、朝日岳、雪倉岳、白馬岳。真中手前、猪頭山。右奥、剱岳、毛勝三山。
大地山頂上から初雪山
「凄いぞ!」「絶景だ!」「来て良かった!」など、二人の持ち合わせた絶賛の言葉を数々並べ、緩やかな尾根の「稜線漫歩」となった。
黒菱山から初雪山に長々と続く稜線に、あのピークが大地山だと急いだが、やはりいつものとおり、目指すピークはその奥にあった。この周辺の山稜は、低山ながら、1000㍍超える頃からすっぽり雪の下に木々を完全に隠してしまっている。
登頂終え、風を避けて頂上直下で食事
大地山頂上は、なだらかで広く、黒菱山の展望と違って、やはり初雪山が一層近くに迫力ある姿を見せてくれた。二人の体力がもう少しあり、カモシカ的山行なら、初雪山に届きそうな気がしてならなかった。
視線をやや右に移せば、剱岳が不思議な事に、私より低く見えるのである。
大地山頂上で(バックは初雪山)
大地山頂上は、なだらかなのだが、風当たりが強く、ピッケルの先も刺さらないくらいにカチカチだった。天気も良く、展望も良いのに、三脚を立てての記念写真も撮る事が出来なく、食事を取れる状態でもなかった。
でも、一寸下がった風のない所での食事は、親友と飲み交わすビールで、充実感が溢れていた。
初雪山登頂はもとより、焼山、黒菱山、そして大地山など、我愛する初雪山の周辺の山また、眺められる山は、この上なく素敵である。
大地山頂上からの剱岳
★★
コースタイム
★★
高岡5:00=朝日小川ダム(6:35~7:07)=トンネル出口.カンジキ装着(7:25~33)=くろべ平.標高380㍍(8:20~40)=稜線.標高625㍍(9:42~56)=標高830㍍11:00=標高1000㍍(12:02~17)=大地山頂上(13:35~14:20)=頂上直下の食事処(14:35~15:15)=標高860㍍.休息16:27=標高600㍍16:45=発電所17:23=朝日小川ダム(17:42~55)=《広域農道経由》=高岡19:35
☆☆
同行者
☆☆
中山春夫