元  ち  ゃ  ん  の  山  歩  き
大 辻 山 (1,361㍍)
<富山県  立山町、上市町> 平成15年02月24日



   この時期「大辻山のてっぺん」に立てるかどうかわからないから、早立ちを計画していたが、自宅発が45分遅れとなってしまった。
 立山国立少年の家裏の駐車場で、準備をしているとチラリと雪が舞って来たが、防寒や雨具を纏わず林道を歩き始めた。
 城前峠までは、スキーやスノーシューまたカンジキで踏み固められており、何の問題もない。
奥長尾山 1025㍍で

 城前峠からは長尾峠までは、一人分が歩けるしっかりしたトレースが付いていた。何時もなら付いている長尾峠から長尾山へのトレースなく、一人のものと思えるスノーシューのトレースが、大辻山通常の取付き方面に延びていた。
 そのトレースは、鳥越峠方面(何処までかわからないが・・・)へは延びていたが、近年付けられたと思われる「大辻山への標識」や「国少の家の標識=林道⑨の標識」も、雪に埋もれいてわからなかった。
 当然、大辻山へのトレースがなく、この時期に山頂に立てるかどうか分からなかったが、奥長尾山までの道程で、「山ノ神」と二人でも、充分行けるのではないかという感触が出て来た。

「山ノ神」急斜面を登る ①
「山ノ神」急斜面を登る ②
 標識③も雪に埋もれそうで、辛うじて奥長尾山1025㍍の標識が目印になった。山頂を目指すのに、今までは、只、単純に決まりきった尾根を歩いていたが、ブッシュが雪に覆われてしまうと、幾つかの小尾根が派生している事がわかり、トレースが消えると迷い込まないと限らない事もわかった。

 「国少の家」の標識も③④⑦がわかるくらいで、後の標識は、全部雪の中に埋もれている事になる。雪の多いこの時期でも、高い所を目指して行けば、そう迷う事もなかろう。気象の悪い時に来れば、それなりに痛い目に合うかもしれないし、大量の降雪の後は、余程の事がなければ来れないと思う。
山頂の風雪をツエルトで凌ぐ

 ⑧の標識がある所からは、⑨に直接行かなくとも、山頂近くまで稜線を目指せば、それなりに短縮されるのである。

 山頂は北から吹き付けられる強風によって、積み上げらた雪に、庇が覆い被さったような何とも不思議な形をしていた。折からの風雪は、1300㍍を超える標高故に手が悴んでしまう。コンロで湯を沸かしても、火が点いているのかと疑うほどに暖まらない。
 雪庇を呼んでいいのか分からない造形を利用して、ツエルトを張ると、さすがに暖かい。
「山ノ神」気持よく大辻を下る

 2時間近くいると何度となくガスの切れ間が現れ、臼越山や前大日岳への稜線が、また鍬崎山や鉢伏山などが墨絵のように浮かび上がって来る。
 最も始めから「剱岳」の顔を拝めるなどと思ってもいなかったが、でも何とかならないのかと思ってしまう。
 2月の大辻山山頂に未練はあったが、そう遅くまで留まるわけにもいかず、またの機会にその眺望を託したが、汗を流して登って来た同じルートを、あっと言う間に降りるのも、醍醐味である。




 ■■■ コースタイム ■■■
高岡6:15=「立山国立少年の家」(7:25~50)=城前峠8:20=広場(8:50~9:00)=長尾峠9:30=取付き9:40=奥長尾山(10:20~25)=⑥の標識(11:25~35)=⑦11:50=⑧12:00=稜線12:20=大辻山頂上(12:50~14:35)=⑥15:00=奥長尾山15:25=取付き15:40=長尾峠15:55=城前峠16:45=「立山国立少年の家」(17:15~17:25)=高岡18:50

 ■■ 同行者 ■■
        比佐恵