元 ち ゃ ん の 山 紀 行

小佐波御前山 (754.2㍍)
富山県大沢野町、大山町
平成12年11月19日



 41号線を笹津橋の手前で左折し、猿倉スキー場への案内板に従いながら進むと、正式名称はわからないが、リレーオリエンテーリングの全国大会が行われており、駐車場にはかなりの車が止まっていて何かザワザワしていた。後で分かった事だが、猿倉山、御前山一帯を利用して行われていたらしい。展望レストラン前の駐車場にもその関係なのか、それともここからの展望を楽しみに来られたのか定かでなかったが、8割方埋まっていた。
 バーベキュー広場から御前山に通じる遊歩道への巻道があるが、まずは猿倉山に!長い階段を一生懸命登ると5分程で、巨大な構築物の「風の城」がある猿倉山頂上に着く。展望はとても良く、神通川を海側に辿れば富山平野が広がる。
 コンクリート道路を下り御前山への遊歩道に入って行くが、折からのリレーオリエンテーリングの選手達が、平行する林道を駆けていた。林道から離れるに従い、静けさを取り戻した道を大量の落ち葉を踏みしめて今日も贅沢な歩きとなる。
 モミジ(カエデ)だけは、未だ辛うじて、赤、黄の葉を枝に残して我々を密かに歓迎してくれたかのように、日の当たる所では眩しい。 日曜日のお昼近くの薄日差す"絶好のコンディション"なのに山来る人がいないのである。
 杉林を左側に見ながら整備された急な階段を登り、左の空に電線を見ながら緩やかに尾根を巻くようにして御前山に着く。(雪多い時は、樹木が道を覆っているので一番高い所を行く。)
  《猿倉山から御前山は1.6キロ御前山から小佐波御前山は1.9キロ》

 御前山からは、舗装された道を歩く事になるが、こんな事なら車で上までこれば良かったなどと思わないで、二度の分岐共右に進路を取り我慢をして歩く。道端に「もう寿命です。」と言わんがばかりのムラサキシキブの青い実が寂しそうになっていた。
 やがて舗装が切れた所が林道の切れ目で、車を止めるスペースもある。ここが見晴らしのとても良い所で、神通川対岸の山々が見渡せ、小佐波御前山まであと1.1キロの標識有る。
 ふるさと歩道に入り、すぐ獅子ガ鼻への分岐に出合う。時間も掛からないし、一度その岩壁に立ってみるのもいい。この当たりから遠くに白く雪に覆われた山が気になりだし、地図を広げて見るに西笠山、東笠山ではないかと言う事になる。

 なだらかな広い道をなおも行き、「あと600㍍の標識」から小さな二つのコブを越えて最後の階段を急登すれば、三角点と祠がある頂きの台地に着く。 その先に、もっと展望の開けた所がないと、東福沢への道まで進んだが諦め、開通記念碑横のベンチを利用して食事をすることにした。
 昨年12月中旬、雪の中で、今は亡き高田女史持参の「おでん」をご馳走になった同じベンチでもある。家内とその思い出を一時間余り語り合いながら、樹木の葉が完全に落ちた小佐波御前山も、後は長い冬を待つばかりと思った。


◇◇コースタイム◇◇

高岡9:40=猿倉山展望レストラン(10:50~11:00)=猿倉山頂上(11:05~10)=御前山11:50=舗装切れる12:00=小佐波御前山頂上周辺(12:33~1350)=林道14:12=御前山14:23=レストラン前(15:00~10)=高岡16:08