白木峰へはもう何度も行っているような気がして数えてみると今回が9回目。
 昨年は4月に出掛け、雪の白木峰の頂きに立つ事が出来た。
白木峰頂上から
 もっともその時は、隣の仁王山頂を目指したものだが、管理棟から時間をたっぷり掛けた歩きに白木峰の大きさを今更ながらに感じたものだった。

   ササユリ、ニッコウキスゲの時期に登る事が多いので、何時の日か秋にもの思いは、紅葉の素晴らしさも噂として聞いていたので、今回の登行となった。
 日が差すかと思わせる時もあったが、雲が厚くなったり、薄くなったりで、結果的にはずーっと雲っていた。1300㍍の最終駐車場に着いた時、山頂方向のガスが切れた。緑の中に赤、黄が点々と花が咲いたように見えひとりでに心が踊った。

白木峰頂上から
 数分も登ると、黄色のトンネルの中で、振り返ると車で上がってきた林道でなく、あまり歩かれていない登山道の尾根方向が萌えているように感じた。時々、サーっとガスが切れるたびに、「ワー、オー」の歓声をあげながら上に進んだ。一回目の林道を横切って再び登山道を行くと、今夏にはなかった、真新しい丸太の階段が山頂附近まで続いていた。
 何時も雨の度にぬかるんでいる事や、崩れかかっている一部の登山道の事を考慮すれば、致し方ないのでしょうが、だんだんつくられていく「山」に何か複雑な心境になった。
 西側は、全くと言っていいくらいにガスに覆われていたのだが、東側方面は、日が当たれば、信号機ではないが、赤黄緑が程よく混じり萌えあがっていた。

白木峰山荘裏の仁王山よりから
 山頂附近の草紅葉は既に終っていたが、曇りがちとは言え、風も殆どなく、また誰一人いない山頂で、家内と食事をしながら、山座同定、紅葉の問答を繰り返して長い時を過ごした。日が当たれば良い写真が撮れるのにの思いと裏腹に最後まで、遠い片隅にある一寸の青空は、私達の思い通りにはなってくれなかった。
 山頂一時間半滞在の間に、チョッピリ浮島まで走って見たが、好みのアングルを見つけ出せなかった。帰路、白木峰山荘裏の仁王山を見渡せる所へ行って見たものの、肉眼とレンズのギャップは大きかった。でも、秋の白木峰は、噂通りのステキな山だった。




   ◇◇コースタイム◇◇

 高岡9:45→1300㍍最終駐車場(11:35~55)→白木峰頂上(12:35~1405)→
駐車場(15:00~10)→高岡16:45

   ☆同 行 者☆
          比佐恵