元 ち ゃ ん の 山 紀 行
僧ヶ岳(1,855.4b)
平成 12年 06月 06日
負釣山から帰って、断念した僧ヶ岳にどうしても登りたくなった。
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<第三登山口から> |
第三登山口(1,045b)までは、車が入れないと事を、昨日確認していたので、平和の像から、1.3キロ位林道を進んだところの第二登山口(650bくらい)から登ることにした。
いつものところ(第三登山口)から比べると1時間余計に歩かなければならず、損したような得したような複雑な気持ちで緑の中を行く。
1,045bの広場には、私達を不法侵入者と間違えてか、お猿さん達が大勢で顔を見合わせていた。暫くまた林道を歩かなければいけないのだが、大きな岩がゴロゴロしていて、上の方から今にも大きな岩が落ちてきそうなイヤな感じで走り抜けた。
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<イワウチワが、何故か白くて大きい> |
登山口の梯子の周りにも残雪が覆っていたが、雪解け進んでいるところは、カタクリが愛嬌を振りまいていた。15分程登ると避難呉小屋跡に出る。一方向は視界の効く所で、北東に初雪山が見える。東に朝日岳が見える。ベンチのようなものに腰掛けていると、笹ヤブが、ガサガサしどうも気持ちが悪かった。大勢の猿達だと思うのだが、もし熊だったらどうしようかと笛を吹きまくった。「山に親しみ出して40年、未だにお会いしか事がないのだが。」
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<大量の残雪の中を行く> |
今日は、大量の残雪を予想し、お花は期待していなかったのに、小道には、イワウチワ、イワカガミ、カタクリが一緒に咲き乱れていた。その群落の中にシラネアオイが一輪咲いているのを認めホットな気分になった。
1300b附近からは、一部を除いてほとんど雪の状態だ。
一昨日の山開きでの安全を期してか、雪渓のところには、これでは迷う事がないくらいに赤いテープが、張り巡らせてあった。私はこの光景を見て、整備をした人達の苦労された事と大自然との調和を思うと考え込んでしまった。
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<大きなクレパスを渡る> |
ルートファインディングする事もなく、ただ赤いテープに導かれて高度を稼いだ。
1600bくらいの地点へ掛け上がった頃に、烏帽子口からの分岐が確認できなかったのは、私の怠慢かもしれない。もう少し進んだところに、夏道を見つけたが、(前僧ヶ岳への道)かまわず雪渓を登り続け、大きく口を開けたクレパスを抜け前僧ヶ岳を巻くようにしたら、仏ヶ平に出た。笹を掻き分け下から見たらピークのように見える瘤を越え、雪の斜面を登りきると頂上に出た。
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<僧ヶ岳頂上で、バックは駒ヶ岳> |
「僧ヶ岳」と書かれた石碑も背の高い大方の木々も雪の下に隠れ、広々とした頂きだ。駒ヶ岳が目の前に堂々と聳えいたが、残念ながら毛勝の山々は、恥ずかしかったのか、頭の当たりをガスがすっぽりと包み込んでいた。
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<毛勝の山々をバックに!>>
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昨春の駒ヶ岳登頂の思い出と、今春の滝倉山行き断念の思いが交差する中、残雪の僧ヶ岳の雄大さを堪能した。
昨年6月と7月に同行した家内も、頂上からの展望は、今一つながら、早乙女岳とまた違った味の残雪多きこの山頂を充分満喫したに違いない。
《コースタイム》
高岡5:50→第二登山口(7:15〜45)→1045b広場(8:45〜50)→第三登山口8:55→避難小屋跡(9:10〜20)→標高1600b(10:55〜11:05)→仏ヶ平11:55→僧ヶ岳頂上(12:15〜13:25)→仏ヶ平13:40→第三登山口15:30→第二登山口(16:05〜20)→香野苑(18:25〜50)→高岡19:00
〈同行者〉
比佐恵