元 ち ゃ ん の 山 紀 行

鳥 ヶ 尾 山(1,145.1㍍)

《平成10年02月16日》





<鳥ヶ尾山頂上で。 後方は、鉢伏山>


  天気予報が、二転三転の上、中山君からキャンセルの連絡が有り悩んだ。
  日曜日(15日)は雨の谷筋の大鷲山(817㍍)は、 何となく気乗りがしなかったし、鳥ヶ尾山(1,145.1メートル)は、一寸高いので諦めた。結果的に高岡には雨が落ちなかった。(山は雪、富山は雨が降ったらしい。)
 でも明日は、天気がいいらしい。「鳥ヶ尾山に決めた。」 頂上までは,無理かもしれないが、888㍍のピークまでなら何とかなるだろう。



    2月16日(月)4時半起床。5時10分出発。道路が少し濡れていた。
  でも,空には二つ三つ星が見える。晴れると信じてアクセルを踏んだ。
  アルペン村を過ぎた所にある気象掲示板は、-2℃を示し何故かわくわくして来る。
小見の和田の橋詰に車を止めて準備をしている頃には、夜も明け良いお天気を確信した。

  和田川の左岸の林道は、湿っていると思っていたのですが、
  いきなりカンジキを付けなくてはいけない程の雪量。
  対岸の北電発電管理所や国民宿舎.白樺ハイツをみながら、
  一昨日に、また痛めた右足の事も忘れ、ガンバ谷を越し、日の谷に着く。

  ここは、鳥ヶ尾山への尾根の末端部で、和田川を挟んで発電所の真向かいにあたる。この尾根は大きな杉林の中の急登となる。
 作業道のようなものがあるらしいが、分からず磁石を頼りに、南及び南東の方向に進んだ。第一の目標の鉄塔着が8時半になってしまった。(標高460メートル位)

 その後も、杉林とブッシュの中を何度となく繰り返し
 標高700メートルを越す位から、鍬崎山、大辻山が見え出した。
 すると次第に雪が締まってきて、昨日降ったと思える新雪部分の20センチ位だけが沈むという、絶好のコンディションになった。でも888メートルのピークに着いたのが、出発から4時間20分も掛かってしまった。

  空は真っ青、鍬崎山が大きく見え、大辻山も大日連山の前に立派に見える。
鉢伏山は、鳥ヶ尾山頂上の左奥に少し見える。何といっても、頂上でこの景色がみたい。
 いつも頂上に着く頃にガスに覆われ、素晴らしい眺望を奪われてしまう事が多いから。

 急ごう。「天気よ崩れるな!」と祈りながら、痩せた尾根をしばらく進み、
  ゆったりした尾根に変わって「もう少し、もう少し」と、自分に言い聞かせ、右側からくる もう一つの尾根と合流する所に、今日、目差した鳥ヶ尾山の頂きがあった。

  頂上は広い雪原で、まばらにオオシラビソが立ち、本当にぽっかり開いた別天地だ。
  鍬崎山が凄い、鉢伏山がいい、東笠山、西笠山も素晴らしい、高頭山も向かいにある。
    大辻山と鍬崎山の間の大日連山と立山が雲に隠れた。
  何と良い所なのだろう。二子山も良かったけれどスケールが違うような気がした。

  「ヤッホー」「バンザイ」を連発した。1時間も休んでいると青空がなくなってしまった。
  名残は惜しいが、視界の効く間にと思い、頂を後にした。

  ルンルン気分で下ったのだが、何度もカンジキ同士が重なり転倒したり、
  杉林では、踏み跡を見失ったりし、時間を費やしたが、やはり下りは早いもので2時間ほどで車に着いた。

  [コースタイム]

  高岡5:10→和田(6:05~35)→日ノ谷出合(7:30~45)
  →鉄塔(標高460㍍.8:30~40)~標高720㍍(食事9:50~10:05)
  →888㍍のピーク(10:55~11:20)→鳥ヶ尾山頂上(12:40~14:00)
  →888㍍のピーク14:35→鉄塔(15:07~10)→日ノ谷出合(15:25~30)
  →和田(16:00~15)→《コウジツ経由》→高岡17:55 
                            《単独》