元  ち  ゃ  ん  の  山  紀  行
牛  岳 (987㍍)
<富山県庄川町、山田村、利賀村>平成14年03月05日




 前日の「奥ノ山」は、好天に恵まれたが、今日は、午後からお天気が崩れる予報だったので、近間の「牛岳」行きとなった。林道入口からスノーシェードを過ぎた右側の待機所に車を止め、利賀側の二合目登山口からの出発とした。取付きの陽の当たる所の一部に、土が顔を出していたが、雪は結構締まっていて、カンジキを使用しなくても歩き易かった。と言うものの前日ほど気温が低くなく、時々、樹木の際で深みに嵌まってしまった。

五合目からの登り雑木林の斜面を行くもうすぐ六合目の尾根左手前、高峰、左奥、白木峰

 何時もの登山口(無雪期は、ここまで車を入れる。)から、六合目までのタイムを2倍すると頂上に達すると言うのが大まかな目安であるが、昨日の疲れが残ってか「山ノ神」の足の運びが遅いように思われた。陽は差さないが、ひっそりとした静かな山は、3月の「牛岳」の良さを、充分に醸し出している。
 適当に凍みっていて沈まぬ六合目から稜線への斜面は、昨日、または、一昨日に付けられたであろう薄っすらと残る足跡は、カンジキ、スノーシュー、アイゼンなどと様々であった。アイゼンの跡を極めてみると、12本爪のものであり、訓練なのか、それとも知らずしての装備なのか、推察出来なかったが、“憂いなし”と言う事でまとめてみた。


三角点から牛岳頂上を見る庄川対岸の山々 五箇山方面の山々手前が八尾の御鷹山

 稜線に出ると、雨が近い知らせか、五箇山方面の山々が、くっきりと見えた。赤祖父山や高落場山などの庄川対岸の山々は、高さを同じにして白く繋がり、高峰の右には、三ヶ辻山と人形山が、上部を薄い雲に覆われていたが、はっきりと確認出来た。高峰の奥にある金剛堂山は、見えないが左には、林道が高所まで延びている白木峰が神秘的に見えた。雲上漫歩とはいかないまでも、雪の稜線歩きは実に楽しい。ルンルン気分で三角点に向かう途中、太いブナを指差して、“1月2日の吹雪で撤退した地点だ。”となんでもないように思われるこの場所で、同行してくれた柴田、山田の両氏の事を思い出した。

一人で65回目の頂上に 三角点にて簡単な食事 稜線から六合目に下る


 ゆっくり歩いて3時間で三角点に着いたが、「山ノ神」は、やっぱり昨日の疲れなのか、それとも同じ山頂を何度も踏んでも仕方がないと思ったのか、いやいや、早くビールを飲みたいと思ったかは定かでないが、ここでリタイヤすると言うので、炊事用具を渡し、私一人で、65回目の牛岳頂上に向かった。私は、必ず頂上で写真を一枚であろうが撮る事にしている。同じようで何処か違うのである。三角点で牛岳スキー場のパトロールをしていると言う山田村在住の青年にあったが、彼は、雪の牛岳山頂は初めてだと言っていたが、“いいですね!”を連発していた。



  ★★★ コースタイム ★★★
高岡7:10=車デボ地点(7:50~8:06)=二合目8:09=何時もの登山口8:43=五合目(9:15~20)=六合目(9:57~10:11)=稜線10:30=三角点(11:10~33)=牛岳頂上(11:40~53)=三角点(12:00~30)=六合目12:54=五合目(13:06~11)=何時もの登山口13:25=二合目13:44=車デボ地点(13:48~57)=高岡14:45

  ☆☆☆ 同行者 ☆☆☆
         比佐恵