元  ち  ゃ  ん  の  山  歩  き
牛岳 (987㍍)
<富山県 庄川町、山田村、利賀村> 平成15年03月03日




 今日明日の連休に、「小矢部水系の山々」へ出掛けるつもりだったが、天気予報が悪く、昨夜のうちに中止を決めたのが、少しは引き摺ってしまった。しかし、何処かの山に行かなければ収まらないような習性になってしまっているので、我ホームグランド「牛岳」行きとなった。
五合目から六合目のブナ林

 今日は、林道入口に車を止めず、二合目登山口より、更に200㍍程利賀よりの右側に、車が4台ほど止めれるスペースに置いた。小牧ダムや大牧温泉への船の発着場が見渡せれ所である。
登り始めの20~30㍍は雪の着きが悪かったが、時々、ズブッっと踏み抜く事があっても、気温の高い今日の気象条件としてはまずまずの雪質だった。
稜線を行く

 五合目までは、杉の葉や小枝が雪面に落ちていて、春の様相を呈して来ていた。五合目の標識付近の積雪を観測すると、一ヶ月前はその標識に雪が覆い被さっていた事を思うと、50㌢~1㍍位は少なくなっているようであった。小休止の間にカンジキの装着をして、六合目への登りに対処した。
 杉林から脱し、斜面の上を眺めると、一本一本ブナの周りが規則正しく、樹木の春の鼓動であろうか、ま~るく抉られている様が私は大好きなのである。
 70回を超える牛岳との付き合いであるが、一番初めも、やはり若かりし頃の3月なのである。
 昨日の好天に誘われて、幾人かのトレースが付いていたが、六合目までは、思いのままのコース取りしながらの登行となった。


山頂のナイフエッジ① 山頂のナイフエッジ② 山頂のナイフエッジ③

 お昼前から「雨」の予報が当たり、六合目から雨がポツリポツリと落ちて来た。本当は雨がイヤなのに、小矢部水系の山行中止には納得の雨なのである。
 酷くならないうちに、上がってしまおうと、一気に稜線に出たが、利賀川からでも吹上げて来るのだろうか、帽子が飛ばされそうな強い風が吹いていた。
山頂で雨風凌ぎのツエルトで

 この稜線に出るまでに、腰を下ろして休まないとかで「山ノ神」ご立腹の様で、快適な稜線を、後も振り返らず黙々と歩くのはいいが、途中で足が攣ってしまったようで、またダウン。
 1~2月に、純白の雪を壮絶なまでのラッセルが良いか、少し汚れた雪になるが、締まった雪の上を歩く3月が良いか意見の分かれるところであるが、大雑把に言えば、どちらも良いのである。稜線とその斜面は、未だ雪が多く、お天気が良ければ、ルンルン気分間違いなしである。

山頂のナイフエッジ④
 三角点から下る所は、少し切り立っていて、カメラのシャッターを切りたくなる所でもあるが、今日の牛岳頂上もナイフエッジのように、スリリングに出来上がっていた。
 車があがって来ない雪の牛岳。元気でないと来られない雪の牛岳は、私の大好きな牛岳である。
 ウィークデーで、雨の雪山に誰が来るものかなどといいながら、意外と良い視界を眺め、「山ノ神」だけが入れるツエルトを張り、ビールを献上して牛岳登山となった。
 下りは、またも下着まで通ってしまうほどの雨の中を、「山の空気」を吸うだけに来たのには可愛そうであったが、雪中キャンプ中止を納得させるための山行だったのかもしれない。




 ■■■ コースタイム ■■■
高岡7:10=車デボ(7:55~8:10)=二合目登山口8:13=いつもの登山口(8:40~45)=五合目(9:10~20)=六合目(10:00~10)=稜線(10:30~35)=三角点11:05=牛岳頂上(11:15~12:15)=六合目12:50=五合目13:10=いつもの登山口13:25=二合目登山口13:43=車デボ地点(13:45~14:00)=高岡14:40

 ■■ 同行者 ■■
      比佐恵