元  さ  ん  の  山  紀  行
牛  岳 (987㍍)
<富山県 砺波市・南砺市>
 平成18年03月13日




私が好山病の「ヒロシ」です

ヒロシです。・・・この度、私の仕法が「ひろしスペシャル」と名付けられました。
但し、「好山病友の会認定」で、何処にでも通用するものでありません。

※ 「ひろしスペシャル」=スノーソーを巧みに操って雪洞をつくる



まず縦穴を掘った(好山病的仕法) 掘る人と排雪する人の連携プレー

雪質が各階層によって、驚くほど違っていた スノーソーの登場となる

硬い雪を、スノーソーで切り込みを入れる 雪洞の中の食事は、格別の味である




 県東部の山に出掛ける事を思うと、集合場所が近いだけチョット楽である。今回は牛岳とあって、その集合時刻をチョット遅めに設定したが、それが心の緩みとなって、皆に迷惑を掛けてしまった。
風雪を衝いて

 利賀街道は、今も湯谷から夜間通行止 (p.m.7:00~a.m.7:00) となっているが、日中は問題なく通れる。昨夜からの降雪は、登山口上の駐車スペースにも、かなりの積雪を観測し、四駆でなければ辛いところであった。

 いきなり脛まで沈む雪に、4人がスノーシュー、1人がカンジキを装着し出発となる。たっぷりの雪でトレースはないが、通常のルートより西側のルート(山スキーに良く使われるルート。)の方が面白いだろうという事になる。予報に反して晴れるのではないと思わせぶりもあったが、結局は視界もなく、対岸の八乙女山も見る事も出来なかった。

 五合目からは、「北ちゃん」と橋本君が、ラッセルの両輪となってくれたので、今日も後の3人は楽チンをしながら後に付いていった。牛岳が初めての橋本君には、真っ白な雪を掻き分けさせるだけになってしまったが、「ヒロシです。我慢します。」などと、彼なりの顔に滲み出ているように感じたのであるが・・・・・・(私の独り善がりかも)


山頂に着いて安堵の模様 山頂のナイフエッジ?を行く 祠のある牛岳山頂にて

 稜線に出てからは、時々雪を伴う強風に、思わずフードを被ったが、日頃の長い行程の山歩きを思えば、あっさり三角点に着いてしまった。牛岳権現様の頂上を踏んで(記念写真を撮って)、再び三角点に戻ってから作業が始まった。

 いつもの穴掘りよりも、いわゆる雪洞を掘ろうという事になり、やや斜面の所から掘り出した。始めは柔らかで、その次の層は、水分の含んだ重たい雪だった。その下は、きれいで硬~い雪になり、シャベルが刺さらないほどであった。
急斜面を一気に降りる
トレースを消すほどの降雪があった

 横穴に進むころは、窮屈な姿勢も手伝い、その硬い雪に悩まされたが、ヒロシ君(橋本君)の出番となった。包丁のように切れるスノーソーを、上手く使って、シャベルの活用を容易にしてくれたのである。

 しかし、5人でシャベルが3ヶでは、動かぬものは、折からの降雪に震えあがらなければならなかった。交代もしたのであるが、1時間以上も作業が続いては、さぞかしたまらなかったであろう。しかも、温度計は-5.8度を示していたのであるから・・・・作業する者は、雪壁に囲まれて、汗を掻くほどであったから、ついつい童心のように時間を忘れて突き進んでしまった。

 シャベルを握って、雪洞から退散するまで、今日も3時間以上の滞在になったのであるが、あ~っと言う間に、時は流れてしまった。いつもの物(?)の他に、焼きそば・コーヒー・チーズケーキが、とても美味しく感じた。
 





「3/13コラム(山つれづれ・・・より)」

  チョット疲れ気味と予報が雪なので、私としては近間の低山で、「牛岳」を提案するも、快く承諾してもらい5名の山行となった。時には横殴りの風雪を伴ったが、静かな山を、キャッキャッと登るのも楽しいものである。
 所によっては、30~50cmの積雪を観測し、真新しい雪に、我々は喜びながらの登高となる。今日は登頂後、三角点に戻り雪洞堀の練習となった。天井を平にしないと結露で悩むとか、開口部が広く雪が吹き込むなどの苦い経験をしたが、非常時にもぐり込む訓練となった事は間違いないようである。あの硬い雪を、スノーソーで切って、効率をあげたテクニックを、「ひろしスペシャル」と名付けたが、もっと時間があれば、「北ちゃん」と橋本君の手際よさを持ってすれば、ステキな居住空間となる事受け合いであろう。

食事前の雪洞の中で

 稜線は-5.8度。雪洞の中はそうでもなかったというものの、風雪が吹き込み震え上がる程の寒さであったが、その作業に1時間以上費やした事もあり、その雰囲気を充分に楽しみながら、またまたご馳走に舌鼓を打った。
 しかし、山に登れば体重が増えて、下界でダイエットをしなければならないのでは、ちょっと困ったものだという事になり、入山時と下山時に計量をしようという事になったが、その計量器の寄贈者が現れるまで、やはり現在のままで行くことになった。「山に登って太る。」これも「好山病」なのかもしれない。 





 ■■■コースタイム■■■
高岡7:00=庄川道の駅(7:30~45)=登山口上P(8:20~30)==五合目(9:40~50)=六合目(10:30~40)=三角点11:45=牛岳頂上(12:00~15)=三角点(12:30~15:45)=登山口(17:15~25)= 庄川道の駅(17:40~55)=高岡18:35

 ■■■同行者■■■
      「北ちゃん」・eiko女史・橋本君・「山ノ神」