No.135 (H.20.06.13)


       「ちょっとでも、遠くへ。」
       「ちょっとでも、遅く帰りたい。」
       のが、山の神の望む山行スタイル。

       舅・姑がいた頃の嫁の気持ちとしては、分からないでもないが、
       「休日は、外へ・・・」 と共に、
       今も、その気持ちは変わらないらしい。

       長く歩くのは、本意ではないらしく、
       車で遠く、あるいは、平地を歩くのが好きなようである。

       したがって、皆が嫌がる長い林道歩きが、
       何の苦痛も伴わない所以であろう。

       「経済的に、ちょっと窮屈だ!」
       「ガソリンが高くなった。」 などは、何の障害にも
       ならないらしい。

       「他のものを削ればいいじゃない!」
       「後の事は、あまり考えたくない。」 と楽天的である。

       「ツケが回って来る。」 と言っても、
       「その時は、その時・・」 数字を並べると、
       「頭が痛くなる。」「考えたくもない。」 と不機嫌になる。

       「あんただけ、行って来たら・・・」 と匙を投げると、
       「行けない事が分かっているくせに・・」 と
       不機嫌に、だんまりが加わり、我が家は不穏な空気が流れる。