No.389 (H.23.01.17)  お守りがあるからこそ・・・・  


                           

    深雪に猿倉山までも行けないのでは・・と「山ノ神」 は言った。

    「人間の力というものは、意外と強いものだよ!」 
    「それに、3時間以上歩かないと、
    リハビリとはならないのでは・・・」
    と諭したつもりであった。

    「お守りは持って来たのかね。」 も忘れず聞いた。
    「うん、ちょっと・・」 と小さな返事が返って来た。

    約束の午後2時を、かなりオーバーし2時半近くになってしまったが、
    シェルター造りは、10分も掛からない。

    それからは、「山ノ神」 の独壇場である。
    寒いのに、プルタブ抜き、カップ麺を食べ、コーヒーまで飲む。
    雪が吹き付けても、「何のその・・・」 である。

    「もうナイター照明はないのだよ。」 の声にようやく
    重い腰を上げた「山ノ神」 であったが、帰り道は思うように
    足が上がらなかったようであった。