元    ち   ゃ   ん   の   山   紀   行
八乙女山(756m)大寺山(919m)
<富山県 井波町 利賀村 >  平成16年10月05日




 今日も雨。午後から雨が強くなる予報に行き先も限定。雨の林道はイヤだが、未だ一度しか行った事のない大寺山を、八乙女山からの作業道を利用して登ろうと思った。もちろん無雪期だから八乙女峠まで車を入れて、出来ればその先も車が入らないかと思っていた。
 雨の中を閑乗寺公園まで26~27キロ、その先の八乙女峠まで布滝を経由して5キロである。かなり奥まで車を入れるつもりであったが、下草が伸び、道の凹凸も見えず危険だったので、すぐ車を峠の東屋付近に戻し、雨具を着て歩き出したのが午前11時半であった。


八乙女峠から見る牛岳の形はステキである すぐ歩き始めた作業道 八乙女山頂上の三角点を指差す

 歩き始めて、“車を入れなくて良かった。” “歩いて良かった。” 車のトラブルが必死であった。
 小雨の中でも、振り返ればガスの切れ間から「牛岳」が伺えた。この角度から見る牛岳は私は好きである。雪があって目線が高くなればもっと好きである。山容が三角になっているからであろう。
 荒れた作業道を10分ほど進めば、右手に八乙女山頂への小さな標識がある。ひょいひょいと登れば、杉林の中の刈り上げた所に三角点がある。しかし、下草はかなり伸びていた。


風穴と風神堂 風神堂の鳥居付近は草ボーボー

 一週間前の牛岳で熊に遭遇したわけだから、慎重に歩いた。目先に異常がないか、或いは見通しの悪い所では、凛や笛を鳴らしゆっくり歩いた。熊・クマというけれど、「ヘビ」が出たらもっとドッキリするだろうと言いながら・・・・・。
 八乙女山頂から下り気味に500mくらい進むと風神堂がある。草がかなり伸びている中に、鳥居・祠・石碑がある。積雪期にその構築物が雪に埋まっても、地中から温かい風を噴出している風穴には、雪を留めないらしい。祠の前にある。


栃原峠の大杉 栃原峠の記念碑

 更に先には、井波町と利賀村の交流の重要拠点であったという栃原峠がある。大きな杉と記念碑があった。しかし、以前に来た時と随分と感じが違う。何故かわからないが、鬱蒼とした雨の中だからだろうか、それとも作業道が荒廃していたからであろうか?

作業道はまるでヤブだ この付近が最高点と思われる ここから最高点にあがった これも作業道

 私が持参したカシミール地図には、作業道たるものが記載されていない。その作業道は井波町と利賀村のほぼ境界を走っている。過去の記憶も曖昧で林道分岐に出ると悩んでしまう。途中二つの分岐(一つは、右に狭く下り気味、もう一つはおそらく、旧サンタの森スキー場だと思われる左へ。)があったが、ジグザグしながら、今度は井口村の境界方向に進み、南下し始めると右側に関電の大きな反射板がある。
 7年前の真夏に、この辺でラーメンを作っていたところへ、関電のジープが来た事を覚えている。作業道がもっとしっかりしていて、道の真中で座り込んでいたほどであった。その作業員の方々に、三角点の事を尋ねたが、わからないと言われ、私に測量士かと逆に尋ねられ、“ 只の山歩き!”だと言うと、呆れかえられた事もしっかりと覚えている。

 今日は持参しなかったが、当日、1/25000の地形図だけでは、林道がつくられて、すっかり変わった環境の中では、私は地形図を解読する事が出来ず最高点、もしくは三角点に達する事が出来なかったのである。
 今度は二回目だし、簡単にわかると思って臨んだのであるが、そう甘くはなかった。尚もその作業道を南に、一番高い所(高度計では908m、その先は下っていた。)で引き返し、西側斜面に取付く場所を探した。おおよそ919m(918~920m)と高度計が差したが、三角点も標識も何もなく、右往左往したあげく、作業道で待つ「山ノ神」の所へ降りて行った。
 山頂に達した感じはしなかったが、自宅に戻って、GPSの軌跡を見ると、三角点のあたりを行ったり来たりしている。それを見て少しは満足・・・。
 







 ■■■コースタイム■■■
高岡10:10=閑乗寺公園上部10:55=八乙女峠(11:10~30)=八乙女頂上(11:45~50)=風神堂12:00=栃原峠(12:20~25)=反射板13:20=作業道の一番高い所13:25=最高点模索(~35)=栃原峠14:20=八乙女峠(15:00~10)=閑乗寺=牛岳林道へ

 ■■■同行者■■■
           比佐恵