元  ち  ゃ  ん  の  山  紀  行
川上岳 (1,626㍍)
<岐阜県  萩原町>
平成13年05月20日




 位山に登った時から、峰続きの川上岳が気になっていた。「カオレダケ」の読み方が印象に残ったのか、それとも、位山のイメージが、今ひとつだったからかもしれない。
 「山ノ神」は、友人と金剛堂山に出掛けるという機会を狙って出掛けた。「岐阜県の山=山と渓谷社」一冊と道路地図だけで出掛け、位山の隣、また萩原町だけの大した予備知識も持たずして出掛けてしまった。
 高山の街の先、一昨年位山山行の時に右折した交差点を過ぎてから、久々野町で、萩原町の位置を確認したら、思ったより下呂よりで、急遽、久々野町からの位山へのルートに切り替えた。
 中組、上組の地名の所で、川上岳、あららぎ湖の事を尋ねたが、尋ねた人が悪かったのか、知らないとの事だった。段から右折すれば、位山方面だと言う事だけを信じ、逆に左折して、「久々野防災ダム」が「あららぎ湖」ではないかという期待がその通りでひと安心であった。
登山口には営林署のゲートがある

 そのあららぎ湖から、位山峠を経由して上之田へ向かう林道が舗装してあると言うものの、幅員2㍍なのである。でも、幸い対向車と擦れ違ったのは、3台だけで苦労する事もなく、目的地の上之田に行く事が出来た。目印になる「位山山荘」を目の前にしながら、対岸へ渡ってしまい、うろうろしながら、土地の優しそうな老人に、川上岳とその登山口までの林道を教えてもらった。
 林道は、位山山荘の前を通り、山之口川の左岸を、途中から右岸に渡り、「タクシーはここまで」とか「林道は一部荒れている」のガイドブックを気にしながら車をゆっくり走らせる。何時、車をデボしようかと思いながら、営林署のゲートまで来る。日曜日とあって、10台近くの車が、もう少し手前にも数台の車が止まっていた。

川上岳 カオレダケと読む

 ゲートを過ぎ、橋を渡ると「登山道」と「あと5キロ」の標識があった。そして、5分程歩くと、綺麗な流れの沢に出る。沢を渡ると、何の変哲もない整備された、標識の全くない、つづら折の登山道が続く。汗が額から流れ落ちる頃に、始めは狭いが広い尾根に出る。
 そして、北または、北西斜面をトラバース気味にネマガリダケの中を切り開いた道を行く。大足谷の源頭をぬけて、風衝草原に出ると馬瀬村との分岐になる。更に進むと1617㍍のピークが、宮村との分岐なのだが、標識の角度が違っており、先を歩いていた人も思案して立ち止まっていた。
川上岳頂上で

 ここまで来ると視界がよく、目の前に川上岳の山頂が見える。少し下って登り返せば、広い"兎ヶ馬場"とよばれる川上岳山頂である。 真新しい標識を中心に、小宴会をやっているグループ、疲れきって寝転んでいる人達など様々で、日曜日の三百名山らしく、10数人の登山者で賑わっていた。
 360度の展望だったが、霞んであまり遠くの山々が見えなかったが、通い慣れた人達なのだろうか、位山の右、北東方面の薄っすらとした山並みを指差し、御岳や乗鞍岳だと山座同定をしていた。私には、写真には撮れないまでも、白山だけが、意外に大きく見え心を和ませてくれた。単独行は、山頂に"我ひとり"だったが、位山から縦走して来たパーティが来るまでは、今度は何時これるか分からない、この川上岳の雰囲気を静かに楽しんだ。



  ★★★コースタイム★★★

高岡6:00=古川道の駅(7:52~58)=あららぎ湖8:50=登山口.ゲート(9:35~55)=小さな沢を渡る10:02=尾根10:02=休憩(11:05~10)=大足谷源頭11:15=馬瀬村との分岐11:29=宮村との分岐(1617のピーク)11:39=川上岳頂上(11:49~13:20)=宮村との分岐(1315~23)=馬瀬村との分岐13:28=尾根14:00=登山口(14:50~15:10)=位山山荘前15:27=41号線16:14=高岡18:55

         ★☆単独行☆★