元  ち  ゃ  ん  の  山  紀  行
斑 尾 山 (1,382㍍)
<長野県 信濃町 三水村 飯山市>
平成13年10月02日





 一昨年の同時期に、黒姫山登山を終え欲張って斑尾山にも登ろうと、荒瀬原地内に来たのだが登山口がわからず、豊田方面に大きく踏込んだ経緯がある。幾つかの林道へも入ったのだが、結局分からずじまいで引き返してしまった。

斑尾山登山口 栗がいっぱいの釜石山 野尻湖と黒姫山 大明神岳から斑尾山を望む

 今回も未明まで雨で、雨の上がった6時過ぎに急遽「斑尾山」行きに決めた。北陸道の「滑川」から上信越道の「中郷」へと、チョッピリ高速代をケチり、その後国道18号線で、妙高を経由して15㌔位走り、「古間」から、信越本線の踏切を越え、斑尾山登山口のある「荒瀬原」へ向かった。
 前回探しえなかった、即心院からの登山口や、車の乗り入れ可能な林道を、なかなか見つける事が出来ず、ペンチョン風の民家で尋ねた。

 「土橋のバス停」から、豊田寄りに500㍍程行った所の左手に、「信濃町上水道ポンプ室」なるものが有り、左折して、田圃の中の未舗装の林道を進む。やがて、右側から舗装された道が現れるが、無視してカラマツ林の中に進んでいく。次第に高度を上げて、3.3~3.4㌔程行った右手に登山道がある。

白樺林の中で
斑尾山(薬師岳)頂上附近で
蟻の戸渡り付近で
 左に即心院方面から思われる登山道が上がって来ていて、そのチョット広まった所に、車を止め早速準備を始める。

 高度計はすでに1000㍍を超えており、意外と早い時間で頂上に着くのではないかと、風は強いが、回復基調の空を眺めながらの出発である。登始めは、チョットばかり急だが、やがて細い樹木ながら、雰囲気のいい白樺林となる。一汗掻いて着いた所が、「釜石山 1020㍍ 山頂まで1.8㌔」の標識があった。"あれ!登山口での高度計の標示はなんだったのか?………"

 これから山頂に向けて進むのだが、計画段階で、「蟻の戸渡り」の難所があり、高所恐怖症気味の「山ノ神」が、そんな所を通過出来るか"心配の種"だった。
 ナラや栗の木がいっぱいある雑木林の尾根道を、先の怖さを紛らわすためなのか、栗拾いに転じている。今日も高岡に夕方の6時までに戻らなければいけないから、栗拾いは帰りに時間があったらと、警告したのだが、それでも拾っている。
 やがて小さなアップダウンが過ぎて、やや右下がりの歩きにくい所を過ぎると視界が開けてくる。向かいの尾根の上部が萌え掛けている。もっと高度を上げると野尻湖が見える。ごつごつした岩肌を抜けると野尻湖の展望台と思えるくらいの景色の良い所に出た。
 ここが「大明神岳 1350㍍ 山頂まで0.3㌔」だ。野尻湖の後に大きく黒姫山が、やや左後ろに高妻山、その横に戸隠連峰。黒姫山の右側には雄大に、少しはガスが掛かっているが、妙高山が立派な山容を誇っていた。
 大明神岳でゆっくりしたいが、まずは、この先の「薬師岳」とも言われる斑尾山頂に行かなければいけない。この300㍍の道程は、ブナ林がよく展望は今ひとつなのだが、なかなかよい雰囲気なのである。
 木立に囲まれ展望が利かない斑尾山頂ではあるが、小さな石の祠には,十二薬師の石像が祀られており、木立の間からは、斑尾高原が望め、他に二ヶ所からの登山道を導いている。


 今回の斑尾山登頂は、高妻山、戸隠山、飯綱山、黒姫山を含め北信五岳を踏破した事になる。山頂から心地よいブナ林を右に見て、先程の展望の良い大明神岳に戻って昼食にした。この頂には、風車のようなものと、無線のアンテナらしいものがあり、スキー場だけでなく、このような構築物が、山の雰囲気を壊しているような気がするが、仕方がない事なのだろうか!



斑尾山頂上 頂上から斑尾高原を見下ろす 斑尾山頂の標識

 妙高山にはガスがかかっているが、所々に青空が現れ、10㍍以上の強風を除けば、野尻湖を眺め、始まりかけた紅葉の彩りに、予想よりも快適で印象の良き山行となった。
 その強風と言えば、下山時に、「山ノ神」のお手伝いで栗拾いをしていた時に、左手肘に、棒切れで殴られたような激痛が走った。巨木から栗が落下したのである。イガが刺さり、打撲痕が何日も残ったのである。
 また、「蟻の戸渡り」は、戸隠山の戸渡りと違い名ばかりのもので、分かりにくい木の間に挟めてあった看板こそあったが、拍子抜けしてしまった。


大明神岳白 樺 林



  ★☆★☆コースタイム★☆★☆

高岡6:50=滑川IC8:00=境P(8:20~38)=新井オアシス9:25=中郷IC=斑尾山登山口(10:50~11:10) =釜石山11:30=大明神山12:05=斑尾山頂上(12:16~33)=大明神山(12:45~13:25)=蟻の戸渡り13:49=釜石山14:13=登山口(14:27~40)=上越南IC16:00=滑川IC17:00=高岡17:52

(往路→ 滑川~中郷 、 復路→ 上越南~滑川間高速利用)

  ★★☆同行者☆★★
         比佐恵