元  ち  ゃ  ん  の  山  紀  行
赤谷ノ頭 (1,046.1㍍)
<富山県  上市町> 平成16年02月12日




 前日の午後7時頃、辰口氏から「赤谷ノ頭」行きを誘われた。急な誘いに集まったのは、伸子女史と「山ノ神」を含めた4名となった。
 国道8号線常願寺橋を渡った時の気温表示が、-4度とかなり冷え込んでいた。上市町のコンビニで、パンなどの食料を買い込んでいるところに、辰口氏の車が通過しそうだったので、声を掛けて、この冷え込みでは、峠越えは厳しいだろうと、箕輪から早月川左岸沿いの道を走る事になった。しかし、何処もかしこもカチカチで、気を付けて運転しなければならなかった。
 今日のコースは、辰口氏の勧めで、北尾根から登り南尾根に下るルートとなる。  伊折橋早月川左岸の林道から取付き、すぐ杉斜面を駆け上がり、鉄塔のある所で息を整える。(標高550~60m) 


伊折橋詰の林道が取付き地点 杉林の斜面を行く 鉄塔で休憩 快適に雑木の尾根を行く伸子女史

 先頭を交代しながら黙々と歩く。赤谷ノ頭は辰口氏の庭のようなもの。しかし、伸子女史は、水を得た魚のように、ぐんぐん皆を引っ張って行く。「山ノ神」も必死に付いて行く。
 朝の冷え込みが奏効し、お天気がだんだん良くなって来る。この山行に声を掛けたのであるが、仕事や家庭の用事などで来れなかった人達の事を思うと申し訳なかったのであるが、心がルンルンになって来る。
 お馴染みに「千石城山」が、私達よりも低く感じるようになった頃に、「赤いテープ」があり、中尾根との合流点である。この辺が、第一番目の剱岳展望地である。東芦見尾根の上に、毛勝の山々が頭をもたげて来る。(標高765m前後)積雪50~60cm


赤いテープのある中尾根との
合流点を目指して
中尾根との合流付近の
剱岳展望ポイントから
東芦見尾根と毛勝三山 北尾根を快適に登る

 北尾根からの凄い「剱岳」を覗いたのだが、その余韻のように大杉の尾根を登りながらでも、木々の間から剱が見え隠れする。4本杉・8本杉と特徴ある杉の名称も、辰口氏が付けたのだろうか?よい目印になる。その8本杉付近で一休みとするが(標高965m=新雪80cm)、心配した「山ノ神」も何とか付いて来ている。一昨年の2月に南尾根を登っているからであろうか! 休憩してから40分、赤谷ノ頭の別ピーク(標高1074~75m)に着く。
 「花じい」が、「目の上のたんこぶ」と名付けたピークのことであろうが、剱岳の大展望台で、辰口氏お気に入りの所でもあるらしい。南西に尾根が走っているから、迷よう事もあるのではないかと思った。


目の上のたんこぶのピークで、
剱岳を眺めながらミニ宴会
目の上のたんこぶのピークから
三角点のピークへ痩せた尾根を行く
三角点のピークで、
辰口氏・伸子女史・元ちゃん
三角点からの「剱岳」

   ちょうど正午になり昼食とした。大きな剱岳を眺めながら、ミニ宴会になるところであったが、私は運転手だったので、刺身の昆布〆を持参した「山ノ神」と酒豪の辰口氏に任せた。東芦見尾根の上に毛勝の山々も白く、立って覗けば大日岳も女性的な山容を見せてくれ、アルコールを口にせずとも、山の神秘さに酔いしれていた。あっーという間に時が流れ、気が付くと1時間35分も過ごしていた。
 もう一つのピークである三角点に急いだ。痩せた尾根筋を慎重に歩く所もあるが、そう問題はない。私の高度計では、その二つのピークの間に、チョットばかり高い所を観測した。チョット酔った辰口氏は、“そんな事はない。” と言われるのであるが、帰ってから地形図を広げてみても、やはり少し高いように思えるのだが・・・・でも、ここは大先輩の思いの通りとしよう。
 三角点は、「越中の百山」の示すピーク。ここも剱岳の眺めが良い。一昨年は、このピークでのお天気は雪。まともに剱岳を仰ぐ事が出来なかっただけに、今日の展望は感慨深い。
 写真を撮った! 先のピークに負けぬくらいにシャッターを切った。ほろ酔いの辰口氏は、男は撮らないと女性二人の写真を撮っていたが、普段は人物をあまり撮らないらしく、よく頑張った二人に対してのご褒美だったのかもしれない。


三角点から狭い所を気を付けて下る 剱見平から剱岳を眺める 剱見平で伸子女史・辰口氏・山の神 南尾根から北尾根を眺める

 名残惜しいが三角点を去ったのが午後2時35分。お天気が良いとしても真冬にしては遅い下山開始であった。三角点から南尾根の下りがけは、痩せた尾根で、チョッピリ注意が必要だったが、難なく通過し、15分ぐらいで標高1000mの剱見平(これも辰口氏命名なのか?)に着いた。ここも剱岳の展望台である。「剱見平」とは、“何処かのゴロと似ているね!”と、思わず顔を見合わせてしまった。
 どんどん下った。860m付近に右側(北東)に、迷い込みそうな尾根があるが、赤谷沿いに(北)に下ればいい。午後4時「尻セード坂」を下って、林道に出た。鉄塔を見て伊折の集落に降りたのが4時20分。伊折橋詰の車デボ地点に着いたのが、出発して8時間後。どうもご苦労様でした。でも、全員満足のゆく山行であった事に間違いない。





   ★★★ コースタイム ★★★
高岡6:30=(凍結のため箕輪経由)=伊折橋詰(7:55~8:25)=(北尾根経由)=鉄塔8:55=赤いテープ剱岳展望地(9:50~10:00)=大杉の尾根10:15=4本杉10:55=8本杉(11:10~25)=赤谷ノ頭の別ピーク(目の上のたんこぶ)(12:05~13:40)=赤谷ノ頭・三角点(14:15~35)=(南尾根経由)=剱見平(14:50~55)=林道16:00=鉄塔16:10=伊折(16:20~25)=伊折橋詰車デボ地点(16:35~50)=高岡18:00

   ★☆★ 同行者 ★☆★
        辰口、小竹、比佐恵