元  ち  ゃ  ん  の  山  歩  き
鉢 巻 山 (863㍍)
<富山県  利賀村> 平成15年01月19日




 今回は何処の山に出掛けようかとちょっと迷った。遠くの山に行くにしても、キャンプをするにしても、天候がはっきりしていないし、近間の登った回数少ない山に心が動いた。「山ノ神」も登った事がないし、私自身も一度しか登った事がなかったので、意外と簡単に決まった。問題は日曜日なので、他の登山者があった場合は、北原荘の大きな駐車場に、止めさせてもらう積りで出掛けたが、鉢巻山取付きの道路の膨らんだ所に、一台車が止めれるくらいのスペースがあったので、はみ出ないように少し除雪をしてからきちんと止めた。

北原荘に下る手前で駐車 ミラーのある所が取付き 鉄塔に向かって登る


 ミラーのある所から、鉄塔に向かい東沿いの尾根を登るのだが、前日のものであろうか、2~3人くらいの人が登ったと思われるトレースがあり、ファインデングは楽であった。始めのうちは、雪の付が悪く、ズルーッと行く所もあったが、次第に雪量も多くなり、少し重たい雪だったが、まずまずの登行となる。

急斜面を登る① 急斜面を登る②


 標高差550㍍を登るのであるが、標高500㍍位までは、なだらかで、ちょっとうるさい小枝の事を除けば、意外と快適である。その後の急登も、それほどのものでなく、ひと頑張りすれば、すぐ稜線に出る。また、最後の登りも50㍍程で、さほど急ではない。

鉢巻山から見た牛岳の全容

 750㍍の稜線に出て、牛岳の全容を眺めて休息した。急斜面を先に駆け上がった私が、遅くなった「山ノ神」の荷を取りに行ったのだが、“ 先に行ってしまった。” とイヤハヤご立腹のようであった。
 「八乙女峠」から眺める「牛岳」は、ピラミットのようだが、この「鉢巻山」からは、なだらかで穏やかさを感じる。滲んだ汗を拭きながら、牛岳の中腹を走るように見える471号線が林道のように見える。かすかに見える「道の駅」を見逃がしたり、利賀川の位置を忘れると、本当に林道のようである。


山頂の標識 テーブルとベンチを作り 利賀川対岸の高峰

 小高くなった鉢巻山頂上は、南北に緩やかな尾根となっていて、東からも尾根が派生している。「牛岳」や「高峰」は木々に邪魔されて少し見にくいが、その合間から晴れていれば、遠く立山連峰が見えるに違いない。白木峰や金剛堂山を確認しながら、戸田峰や夫婦山などは、あの当たりだろうと、はっきりしない展望に妥協をしてしまいテーブルとベンチ作りに励んだ。まるで子供のような気分になってスコップを動かした。

急斜面を下る

 快適な下りを予定していたが、意外と雪が重たく、足をとられる連続であった。トレースの通りに下れば「ズブーッ」、新たな雪の中を行っても「ズブーッ」なのである。予測しておれば、その被害は少ないのだが、2~3歩進んでの繰り返しでイヤハヤ参った。片足が小股まで沈み、どうにもならずスコップで掘り出した事もあった。前のめりに転んで足がねじれ、どうにもならず、先に行く「山ノ神」を、悲鳴で呼び返さなければならない時もあった。邪魔者扱いしている「山ノ神」が、本当の「神」に見えた時であった。

庄川の真中に長崎大橋 庄川対岸の簡易保養センター

 庄川に、156号線から北原に架かっている赤い長崎大橋が見えて来たら、もうすぐ北原荘前の取付きである。対岸に越中簡易保養センターの建物も見えてくる。雪付のいい所を探って降りたら、取付き地点より100㍍程上に降りた。カンジキを脱着すると、どうしたわけか、カンジキのツメが折曲がっていた。



 ■■■ コースタイム ■■■
高岡7:00=北原荘前(7:50~8:20)=稜線(10:10~50)=鉢巻山頂上(11:15~12:35)=車デボ地点(13:55~14:15)=高岡15:00

 ■■ 同行者 ■■
      「山ノ神」