元    ち   ゃ   ん   の   山   紀   行
金剛堂山  (1,650㍍)
<富山県 利賀村 八尾町>  平成15年12月15日



下山時に撮った百瀬川。快晴だった空模様に暗雲が・・・




 相変わらずめまぐるしく変わる予報に、福井のM女史との初山行も延期にし、「山ノ神」と二人だけになった。直前の予報は何時しか晴れに変わり午後から荒れると言うものであったが、早めに出て、その時はその時で適切な判断をすれば良いと思って、まだ暗い午前6時に高岡を出た。
 夜が明けると共に青空に覆われて来て、気分はルンルンなって来る。滋賀の山に出掛けたM女史に「今のところ晴れ」の携帯メールを送り羨ませてやろうと思った。冷え込んだせいもあって、道路の所々では凍結していて、ハット思わせる事もあったが、スノーバレー利賀スキー場までは、雪の上を走る事はなかった。スキー場から栃谷登山口駐車場までは、積雪15cm前後ある硬いワダチに沿って難なく到着する事が出来た。


登山口の駐車場の積雪15cm 百瀬川に架かる橋は凍ってツルツル 前日のトレースで楽チン出来た

 お天気でも、降雪後のラッセルはきついので山頂まで届くのだろうかの心配も駐車場に来て払拭された。昨日は、何台かの車が入っていて、金剛堂山にトレースが向かっていた。
 百瀬川に架かる鉄製の橋もツルツルで、気を付けて歩かないと転びそうであった。昨日何人の人達が歩いたのか、わからないがその足跡ががっちり固まっており、かえって歩きにくい。それこそアイゼンがあってもいいくらいであった。


登山口から2キロ地点で休憩 快適に雪道を行く 登山口から4キロ地点

 百瀬川を渡ってから20cmくらいの積雪も、「栃谷から1キロ地点」では30cm、「栃谷から2キロ地点」では40~50cmになった。2週間前は、積雪0cmでこの地点まで1時間くらい掛かったが、今日は約1時間半。トレースがあるからこのくらいで来れたわけだが、本来ならそう言うわけにはいかなかっただろう。
 雨ならば滑りやすい溝のような所を歩く事を思えば、雪道は歩きやすい。「栃谷から3キロの地点」までは、1キロを30分くらいで来た事になる。  「栃谷から4キロ地点」の少し手前に、無雪期には目に入らぬが、ツアーコース「思案山」の標識がある。晴天ながら風が強くなり、樹木のない吹き曝しの所では、雪煙が舞い上がって身を屈めなければならぬ時もあった。(積雪60~70cm)


気持ち良く黙々と歩く 見通しの良い所に出て! 風当たりの強い所ではトレースが消えていた

 南西に白山が白く、そして雄大に輝いている。その左手前は、三方岩岳なのだろうか?私には良くわからない。 笈ヶ岳や大笠山を富山・石川県境の山々が続く。北東から東にかけて、少し遠いが北アルプスが見渡される。

北アルプスを遠望 白山が大きく見えた 山頂直下の積雪は120cm

 「4キロ地点」から、意外と長いが、無雪期と違ってムードが良い。今日はラッセルがないから尚更なのかもしれない。12月中旬に、こんな形で登れるとは思っても見なかった。

遠くに見える北アをバックに 青い空、白い雪の中を 前金剛から奥金剛

 富山県人ならまず立山である。チョット山を知ればやっぱり「剱岳」である。今日は360度見渡す限りの展望である。
 まず「剱岳」を探すが、北アルプス立山連峰が北東にあり、大日連山の上に黒くそして小さく三角の頭を出している。
 立山・薬師岳・北ノ俣岳・黒部五郎岳・笠ヶ岳そして槍穂高岳である。焼岳があり、大きく乗鞍岳(南東)、更に右に御嶽山がある。南には奥金剛が、いつもと違った顔をしている。


乗鞍岳を望む 御嶽山をバックに ツエルトを張って風を凌ぐ

 山頂直下では雪量が多かったけれど、風当たりのせいか山頂ではそれほど多くは感じなかった。特に前日の団体が、祠や方位版のあたりを踏み固めたからもしれないが、ツエルトを張ろうと樹木の付近へ行くとやはり積雪量が違って倍もある。晴れているが寒い。シャッターを切る手が冷たくて痛いし、なかなかシャッターが落ちない。
 でも、この光景は頗る満足で何事にも代えがたい。コンロのお湯が沸く間の時間も惜しんで山頂を飛び回っていた。シャッターを切ったり、雪の上で寝転んだり50歳半ばの歳も忘れて! 





 ■■■コースタイム■■■
高岡6:00=登山口(7:15~40)=栃谷から1キロの地点8:25=栃谷から2キロの地点(9:15~20)=3キロの地点9:55=4キロの地点10:55=金剛堂山頂上(11:45~13:05)=4キロの地点13:25=3キロの地点13:50=コーヒータイム(14:00~25)=2キロの地点14:35=1キロの地点14:55=登山口(15:10~25)=高岡

 ■■■同行者■■■
        比佐恵