元 ち ゃ ん の 山 紀 行
松 ヶ 窪
(430.5㍍)
富山県 大山町
平成13年02月05日
さて、7時間枠で何処へ行けるかと言う事になった。雪のシーズンは、登山口まで時間が余計に掛かるし、候補が少ないのである。車が何処まで入れるかだが、私は、3週間前に断念した「松ヶ窪」に再チャレンジを希望した。前回は、西小俣の先の発電所までしか車が入れなかったが、4年前の小糸山行きの時、熊野川ダムまで車が入れた経緯もあるし、この1週間の降雪量も少なめだったので、除雪が進んでいる事を期待したのである。
西小俣先の発電所附近から
長瀬までの林道歩き
さて、西小俣と東小俣の分岐に来ると、西小俣方面が通行止めになっていた。仕方なく、東小俣の集落を通り、再び熊野川を渡り西小俣集落先の発電所附近に着くと、前回と同じ所で雪が積み上げてあり、期待むなしく完全にストップ。トレースが付いているし、また雪質も違うかも知れないし、行ける所まで行こうという事になる。準備をしていると、北陸電力の車か、道路パトロールの車か、確認しなかったが、我々の前でUターンをしていった。
林道の積雪は前回よりやや少ないが、そんなにも大代わりしていないようだが、一寸湿っていてトレースに沿っての歩行は、何の問題もなく、あっという間に廃村の長瀬集落に着いた。そのトレースは、熊野川上流へと、長瀬から我々の目的地「松ヶ窪」に続いていた。
しかし、長瀬村社の横から竹藪を過ぎた所で、引き返したものか、それともここまでの用事で来たものか分からないが、トレースがなくなり、とうとうカンジキ装着となる。
松ヶ窪の最高点
昨年の9月に、一度偵察方々このルートを辿ったのだが、30分ほど進んだ所で、藪の中に突入してしまい断念した事がある。そのルート沿いに沢山のミョウガが、畑のようになっていた事が記憶に新しい。でもそのルートは、雪の下で何が何だか分からないくらいで、只、西方向に進んだ。北方向には、道ではないにしても、何だか不思議なくらいに説得力のあるなだらかな起伏に感じるものの、それを振り切って、杉や雑木林の中に飛び込んだ。
小さな沢は、一見登りやすそうに見えるのだが、雪崩とは言わずとも、雪の塊の崩落がイヤで、林の中を通り過ぎた。見通しの悪い尾根に出た頃に、お昼のサイレンにしては、早過ぎるし、また、けたたましく鳴り続けるのが聞こえた。樹木の間を縫うように、深みにはまりながらの登行に、右斜面の奥に、また一つ尾根が、我々の行く手の尾根と繋がっているようであった。雑木の尾根の所々に、何故か形の良い松の姿が目に付くようになる。
尚も、根気欲登った最高点と思える所の木の枝に、赤いテープが下げてあり、正しく松が所々に堂々とした様相を呈している。やっと「松ヶ窪」の名が分かったような気がしてならなかった。
山頂と思えるその場所の東側に、大日岳や剱岳が勇壮と聳えていた。その左に毛勝や僧ヶ岳、また、右側に鍬崎山、鉢伏山や東笠山などが眩しく見えた。何時ものように山頂の憩いの一時を過ごしていると、「称名で雪崩が発生し、何人かが、生き埋めになっているニュースが、全国ネットで報じられている。」と知人のT.Y氏から携帯で連絡が有り、あなた方も気を付けられたしの有り難いメッセージをもらった。では、先程のサイレンは、その為の警察や消防のものだったのかと思った。小一時間をお天気の良い山頂で過ごし、後は何時ものように、時間に追われるように一気に下った。
☆☆
コースタイム
★★
高岡8:55=西小俣先の発電所附近(10:05~520)=長瀬10:45=カンジキ装着11:05=田んぼのような所(11:18~23)=稜線11:50=松ヶ窪頂上(12:10~13:05)=長瀬13:45=車デボ地点(14:15~23)=高岡15:30
※
同行者
比佐恵