元  ち  ゃ  ん  の  山  紀  行
森 石 山 (1,106㍍)
<富山県 宇奈月町 > 平成15年02月16日



 母を亡くした昨年末に、私の山に対する復帰山行と題して大辻山に出掛けた。法要の前にも密かに山行を続けていたものの、正式の山への復帰として友人達が参加してくれたその折に、2月第3週の「森石山」計画を伝えた。即答はなかったものの、私に劣らずの新しい山バカ達は、次々にこの山行に乗って来た。この友人達の同行を得た事で、黒部の見知らぬ山域の緊張よりも、何だか楽しいハイキングのような感じでその日を待った。
 思わしくない天気予報に、企画者として思案のしどころでだったが、どうであれ集合場所の黒部インターで判断する事になった。気持が高ぶっていたわけでもなかったが、氷見の「はるちゃん」を同乗してもらい、他のメンバーよりも先着していないとの思いもあったからか、何と集合時刻の45分前に着いてしまった。
 参加者全員が、集合した頃に心配していた雨がポツリポツリとやって来た。前夜にネットを通じて、新しい山域故、雨の場合の決行基準などを模索していたが、「どうする?」などの会話もなく、今朝は当然のように目的地の取付きに向かった。
 「森石山」へは、黒部峡谷鉄道「宇奈月駅」から、新山彦橋を渡りトンネルを抜けた所まで、こっそり軌道上歩くものだと思っていたが、地元「黒部のシュンちゃん」と、今度同行してくれた堀君が、事前に偵察してくてたお蔭で、黒部川右岸の「音沢」を経由して、近年出来た宇奈月ダムへの道が、丁度そのトンネルの下を通っており、取付き予定の場所には10台くらいの駐車スペースがあった。黒部インターから14.2キロの地点である。

小尾根から稜線に出て 急斜面のトラバース 雪庇に張り出したヤセ尾根を行く 堀君猛烈なラッセルに足が攣る

 始めから雨である。全員雨具を着込んで、道路から斜面に駆け上がりカンジキを履いた。軌道のトンネルの南端を越え、スノーガード沿いに歩き、いきなり急な大斜面に取付く。「おーっ!」と誰とも無く発する声と共に、何時雪崩れが起きても可笑しくない斜面を登って行くのである。所々に、バームクーヘンのような雪魂が、幾つともなく落ちて来ているし、下には軌道や道路を守る為の巨大なスノーガードが設けられている。気温はさほど高くなく、雨に雪が混じって来た。
 「とやま山紀行」に載っている「377mの標高点の先にあるコル」には行かず、先の2君の偵察が奏功し、斜面を登りつめ小尾根に取付く。猛者達は、ドンドン登って行く。雨が完全な雪となると共に、右の尾根と合流しようやく一服である。




雪庇を警戒しながら 堀君奮闘する イヤな尾根を巻く 急登の連続


堀君急斜面を登る ラッセルは続く 山頂は近い 雪降る中の森石山頂上で
 

下山路を確認のため
休憩を兼ねて止まる
滑りそうな急斜面を下る 「花じい」が行く
 

 ■■■コースタイム■■■
高岡4:50=黒部IC(5:45~6:25)=車デボ地点・標高240m(6:45~7:10)=小尾根取付き7:40=右の尾根と合流(7:55~8:05)=標高620m8:15=ヤセ尾根・マーキング多し標高760m8:45=標高850~60m9:15=稜線・標高1000m(10:00~05)=森石山頂上(10:35~12:00)=標高850m12:40=標高620m13:25=車デボ地点(14:10~25)=高岡15:55

 ■■■同行者■■■

 「花じい」 ・ 「ターさん」 ・ 「黒部のシュンちゃん」 ・ 堀 ・ 中山