元  ち  ゃ  ん  の  山  歩 き
鍋 冠 山 (900㍍)
<富山県 上市町>
平成15年03月04日





 昨日は雨の「牛岳」。今日は雪の「鍋冠山」となった。
上市町西種集落手前の道路が広まった所に車をデボして、長い林道歩きの始まりとなった。集落の消雪水が、まるで川のように流れている中を、靴が濡れないように、ルート取りをして歩かなければいけなかった。雪が現れた簡易配水場付近でカンジキを装着し、雪降る中の行軍開始である。

長い林道歩き

 骨原のため池付近は、昨夜からの新雪20~30㌢を含めて、積雪は120~130㌢位に達していた。前日に歩いたものだろうか! 新雪を被っても、トレースらしきものが残っており、下が硬く歩き易かった。20分程進んで右に迂回する所を、まっすぐ行きそうになったが、以前、もっと積雪の多かった時、私が迷い込んだ事がある所であった。
凄い雪で潰れそうな作業小屋

 杉林の中の林道は、同じような所を歩いているような錯覚に陥る事もあり、展望の利く所より疲れ易いかもしれない。“ 未だ休まないの!” の声が掛らないうちに休憩としたが、ため池から1時間程、西種の車デボ地点から1時間半程経ったところである。新雪が膝付近まであったから、40㌢くらいであろうか?

 更に足を進め、西種造林作業路との分岐に出たところで、高峰山登山口まで、順調に行けばあと1時間だと思った。
 杉の中から開放されて、真白な雪に目が痛み、目を細めての登行となる。見上げると、雪が止み、ほんの少しだけど、薄っすらと日が差し、青空が顔を出しそうであった。、その方向に鍋冠山のてっぺんが見える。

杉の急斜面を登る もう少しで頂上!景色が広がった!

 雪の重みで押し潰されそうな作業小屋付近から、お天気が良ければ、勇壮な「剱岳」が見えるのだが、今日は高峰山の稜線が見えるだけで、他は殆ど見えない。しかし、何も見えなかった先程までよりも、少しはましな思いである。
 5分ほど先の林道分岐から、今度は左に入り、高峰山登山口方面へ進む。ドンドン雪が深くなっていくが、雪質に満足して、足も左程重くはない。しかし、「山ノ神」の立ち止まる回数が増えて来ている。カーブして姿が見えなくなるとやかましい。どうしてもゆっくりしたペース配分になり汗が出ない。


鍋冠山の標識杉の急斜面を登る 頂上で簡単な食事を取る 鍋冠山頂上にて

 高峰山登山口に着くと、雪せ見慣れぬ様相のため、違うのではないかと私を疑いにかかる。その頃から、再び風雪が強まる。  鍋冠山の懐に来ているのだから、杉林の何処からでも登れるのだが、ここは、沢状を南に進み、高峰山とのコルから一気に西ヘ登る事にした。深みに嵌まって足が抜けなくなったり、急斜面では、ズルーッと滑り落ちたりしたが、その頃は、風が止み晴れるのではないかと、希望を持たせるくらいの一瞬でもあった。

杉の急斜面を下る 振り返って鍋冠山の頂上を眺める

 毎週低山を登っていると杉林はつきもので、何の句にもならなくなった。山頂付近だけが、雑木になっており、また風雪が強くなり、周囲の景色を消してしまった。山頂は風のいたずらで、細い庇状になっており、小さな標識が付けられていた。もしかしたら、その標識は、私が以前につけたもの? かもしれない。
 風雪を避けるため、杉林の中に入って昼食としたが、低温のためコンロでお湯を沸かすが、なかなか沸かず、手をフードがわりにして、熱を逃がさないようにして温めた。展望を望まずに、鍋冠山に駆け上がったが、「剱岳」や「毛勝の山々」を、望めなかったのがやはり寂しいかった。時刻も午後3時に迫り、一気に杉の山を駆け降り西種に向かった。




 ■■■ コースタイム ■■■
高岡8:40=西種(9:50~10:05)=カンジキ装着10:28=ため池10:38=作業道分岐12:10=作業小屋12:30=高峰山登山口13:05=高峰山とのコル13:35=鍋冠山頂上(14:05~55)=高峰山登山口15:10=作業小屋15:25=作業道分岐15:33=ため池16:23=西種車デボ地点(16:43~55)=高岡18:05

 ■■ 同行者 ■■
      比佐恵