元 ち ゃ ん の 山 紀 行

中  山(1,225.0㍍)
平成 12年 05月 29日



 今日もまた天気予報が本当にあたるのかと思いながら出発する。昨夜から小雨が時々降っているし、3時頃一度ざーっと来たからである。
 8号線、新川広域農道から、片貝川沿いに走り,南又谷に入った。ゆっくりゆっくり林道を進み、高度計が900~1000メートルを示したところで行き止まりなった。そこが昨年来た様相とかなり異なっていて、違ったところへ来たのではないかと思ってしまった。その内、雨が降ってきて、車の中で宿った。
<中山登山口で>
 そうでもなかったかもしれないが、長く感じてしまい、今日の目的地大猫山、鬼場倉ノ頭は、雨、取付きなど考慮して中止し撤退する事にした。それで、おまけと言うか、東又谷から阿部木谷に入り宗次郎谷出合あたりまで行ってみた。また、林道平沢.池ノ原線にも入ってみた。
 こんなに朝早く出て、家に帰るのもしゃくだし、何処かのピークに登ろうという事になり、馬場島近くの「中山行き」となったが、家を出てから5時間も過ぎ凄く天気が良くなって来た。
 剱岳方面の雲がどんどん切れていくのを見ながら、中山登山の準備も複雑な気持ちだった。そうしている内に、登山用のストッキングを忘れてきた事に気が付く。幸いトレッキングシューズも持ち合わせていたので、薄手のストッキングで間に合わせた。

<大猫山、鬼場倉ノ頭の稜線>
 中山は、最近中高年の方々にとても人気があるが、私自身ここ最近は登っていなかった。この山は、簡単なようで始めから、結構きつい登りが続くのである。
早月川の流れをずーっと聞きながら、何時の間にか先月中旬に出掛けた細蔵山を探していた。剱岳の超展望台と聞いていたから出掛けたのだが、展望どころか降雪に見舞われて涙を呑んだ山、来年こそはと燃えている山でもある。
 そして、剱岳もだんだん好い格好になってきた。コット谷の水音が聞こえてくる五本杉からは、先週登った早乙女岳が見える。大日岳は雲で頭が隠れ、大熊山は杉の間からしか見えない。頂上まで15分程の道のりには未だ多くの残雪があった。

<中山頂上にて>
 肌着一枚でも暖かい山頂は、今まで思っていた記憶と違ったものであった。「文化の日」の頃の紅葉時もいいが、新緑時の雪をいっぱいのせている山々を見渡せるのがいい。
 剱岳本峰の上部には未だ雲が掛かっているが、早月尾根を中心とする剱岳西側の岩稜に迫力を感じる。昨秋完成した「早月小屋」を探したが、私の目では確認できなかった。
 別山尾根から剱御前、そして白くて綺麗な大日岳、その間の手前にもっこりクズバ山。目をもう一度本峰から北方稜線に向けると、大窓、赤谷山、ブナクラ谷、そして今日の目的地であった、大猫山、鬼場倉ノ頭がある。

<凄い迫力の剱岳西面>




 「中山君と中山に登る。」
 今日は充分に時間があり、この素晴らしい景観のもとに
 「山の話」を語り尽くした。





    《コースタイム》
  高岡3:50→『片貝南又谷や東又谷など』→中山登山口(8:45~9:25)
  →標高1100㍍.10:17→五本杉10:22→中山頂上(10:45~13:15)→
  中山登山口(14:10~25)→砂防ダム公園15:15→高岡16:40

     〈 同行者〉
        中山 春夫