平成12年10月15日




ブナオ峠の登山口

 折からの富山国体もあって五箇山へ行く156号線は、国体関係車両が目だった。上平村の一部も競技会場になっているが、我々の登る大門山から奈良岳は、白山国立公園内で今回は無関係だ。
赤摩木古山頂上で
 西赤尾から林道を10キロ行った所にブナオ峠があるが、我々が到着した時には、何故か石川県ナンバーの車で駐車場が埋め尽くされようとしていた。
 雨の心配はなかったが、晴天と言うわけでもない中、登山口の標識の前で記念写真を撮って出発した。一寸我慢すると、直になだらかになり色付いたブナが目立ってくる。分岐まで一時間のノルマをかけたせいかノンストップで行く。
色付いた木々の中で

 時折、後方を振り返ると大獅子山や猿ヶ山が見えて来る。大きなブナの中の階段を登って行くと大門山のピークが右方向に見えて来るともう一息で分岐だ。
 分岐からは、気持の良いくらいのアップダウンを二度程繰り返すと赤摩木古山に着く。
 赤摩木古山からの展望は、北に猿ヶ山、南に大笠山が有り、今日の目的地の見越山と奈良岳は、ぐーっと曲がった南西方向の遠い所に見える。見越山と奈良岳はやや重なって見えて、奈良岳から大笠山は、長い長いアプローチに見える。
ヤブの中で


 赤摩木古山頂上から、ドンドン、ドンドン下りて行くと「見越山1.2キロ、赤摩木古山1.1キロ」の標識にあった。「ナタメ平」かどうかは分からないが、20〜30分下った所である。
見越山を目指して

 この頃から、樹木の色付きがだんだん良くなってくるのだが、登山道にヤブがはびこってきた。所々に目印の赤布が付けてあるのだが、イヤな感じである。半袖姿では、とても我慢が出来ずリックの中から長袖シャツを取り出して着込んでしまった。小枝を掻き分け数回のアップダウンを繰り返し最後の長い階段を登り切ると見越山の頂上に出た。
見越山頂上で


 紅葉の中で赤色が目立ち格好の展望なのだが、狭い山頂には20人近い団体さんが陣取りとても休む環境にはなかった。12時10分の時計に、団体のリーダーが、健脚者でも、片道40分位掛かると聞かされ、怯み掛けた家内に、「ここでやめようか!」「でも、私は以前に来た時15分位で行ったぜ!」の言葉か、団体のメンバーの一人が、「奈良岳の方が紅葉は良いよ。」の一言で奮い立ったのか分からないが、帰りの事を心配しながら奈良岳に向かう事になった。
 これまた大変な事にネマガリダケが猛烈にはびこっており、所によっては、私達の背丈をも越えていた。一寸遅れて来た家内を心配で笛を吹いて迎えに行ったくらいだった。
奈良岳への稜線の紅葉


 奈良岳頂上からの展望は、今一つながら、大笠山が近づいて見え、その奥に笈ヶ岳がある。そして、何年か前に行った事のある奥三方岳が西方面に小高く見えた。頂上では、奥三方岳から来たと言う男性二人組と私達の先を行く男女二人組と一寸話をし過ぎてしまい、出発が遅れてしまった。
奈良岳頂上で


 ガスに覆われた見越山に戻ったのが午後2時。団体さん占拠で撮れなかった記念の写真を撮って、暗くならない内にと先を急いだ。ガスに覆われながらも色付いた気持の良い木々の間を一生懸命歩いているのだが、「まだか。」「もう少し。」の言葉の掛け合いが何度も続いた。
 赤摩木古山を越え大門山との分岐に着いたのが午後4時。ここまで来たら、少し位暗くなっても大丈夫と安堵してか長い休憩をしてしまった。ブナオ峠で荷を下ろし着替えをして車を走らせたら日が落ちた。




   ◇◇コースタイム◇◇

 高岡6:30→上平道の駅7:45→ブナオ峠(8:13〜35)→分岐(9:30〜35)→
 赤摩木古山(10:10〜20)→《見越山1.2キロ.赤摩木古山1.1キロの地点》.10:50→
 見越山頂上12:10→奈良岳頂上(12;45〜13:25)→見越山頂上(14:00〜10)→
 《見越山1.2キロ.赤摩木古山1.1キロの地点》.15:05→赤摩木古山(15:40〜45)→
  分岐(16:00〜20)→ブナオ峠(17:13〜27)→高岡19:00


  ○同行者○
       比佐恵