元   さ   ん   の   山  紀  行
大 地 山 (1,167㍍)
<富山県 朝日町 > 平成24年03月19日




下山時の急斜面では、ロープを出して確保した。





朝日小川ダムに着いたら、10~15cm
の新雪が積もり, 尚も降雪中であった。
心配していたデブリが除かれており、
積雪があったものの楽な歩行となった。
相ノ又トンネル前の橋上の状態。
今年はやはり雪が多かったようだ。


相ノ又トンネルを抜けて、
すぐに杉斜面に取り付いた。
新雪で気分が良かったが、下が
クラストしていて、時折ズルッとなった。
トレースはないが、
阿造谷に沿った形の尾根を行く。


前方に見える杉林の奥に「山ノ神」
が苦手とする赤松の急斜面がある。
体調不良の「山ノ神」に合わせて
ゆっくりしたペースで進んだ。


標高750mから進路を左方向に変え、
夢創塾からの合流点を目指す。
歩き始めて4時間。
838mの標高点付近を行く。


p.m.0:50 4時間の限界を過ぎていた「山ノ神」。
でも、前方のブナ林は超えたい思いがあった。
午後1時を回っても、ブナ林の中、
1,000m超えは難しくなった。




975m(1000m超を断念!)で食事とした。「山ノ神」はもう歩けない
と言うから仕方がなかった。でも、体調不良の割には良く頑張った。


~~ それでも午後2時から30~40分くらい時間をくれたので、1095m地点まで出掛けたが、
あいにくのホワイトアウト状態で、足下しか分からないのでは、その先を諦めて下山とした。 ~~


午後2時40分頃、戻ってみると、疲れが出たのか、
マットを敷きスヤスヤと眠っていた。 「山ノ神」






  元さんの戯言・呟きから

3/19 体調がまだ快復していない「山ノ神」に何処かへ連れて行けと言われて思案した。北ちゃん・田村氏とで大杉山行きの計画があると聞いたが、「山ノ神」は、迷惑を掛けるから、出来れば私だけの方が良いと言う。しかし、私は、午後からお天気が回復するという予報に大地行きを外す気にはなれなかった。

 「途中まででもいいから・・・」と言われては、一緒するしかない。朝日小川ダムから6時間を設定し、ゆっくりゆっくり歩くつもりでいた。荷はあまり担がせずに、小刻みに休息を取るという作戦である。相変わらず食は細いが故でもあった。

 我が家を出発した時は、小雨であったが、次第に雪になり、ダムに着く頃には、新雪が10~15㎝になっていた。予定より30分くらい遅れたのと、この雪にラッセルを考えるとちょっぴり不安になったが、発電所まで除雪がしてあり、デブリの通過を回避出来その分は助かったと思った。

 次第に降雪が収まると思っていたが、なかなか止まなかった。そして、急斜面では、クラストしたところに新雪であるから、結構歩き辛かった。相ノ又トンネル横から取り付いたが、「山ノ神」が一番嫌っていた621m手前の赤松がある急登場所では、予想通り手こずり、持参していた3本のシュリンゲと10mの細引きを繋いで、手掛かりとした。

 でも、水分を取るだけで殆ど食しない「山ノ神」 であったが、意外なほどの頑張りを見せたかのように感じられた。それは、滑って登りづらい所もあったが、雪量の多さから、逆に恐怖感がなかったのかもしれない。しかし、ダムサイトから歩き出して6時間を経過したのは975m(シュンちゃんの言葉を借りれば通称・鍋平)であった。

 「山ノ神」は、「もう歩けない。」 と言い出した。雪が降ったり止んだりで、一向にお天気が回復しなかったのであるが、一瞬パーッと青空が覗いた時であった。「あんただけ行って来られ・・」 と「山ノ神」は言ったが、そんなわけにもいかず、食事処を造る事にした。その作業を終えたのが、午後1時半を過ぎてしまっていた。

 簡単な食事をして、やっぱりちょっとだけとなり私が、上を目指したが、天候は回復せず、それどころか、ホワイトアウト状態になってしまった。以前、雪庇を踏み抜いた事もあり、また、疲労困憊の「山ノ神」の状態を考え、1095mで退却を決めた。もう少しであったが、潔く諦めた。

 下山時は、殊の外順調に進み、700m付近でたじろいだ「山ノ神」に、今一度ロープを出した。そして、赤松の急斜面を避け、杉林の中に入った。





 ■■■ コースタイム ■■■
  

 ■■■ 同行者 ■■■
            比佐恵