元  さ  ん  の  山  歩  き
大 辻 山 (1,361㍍)
<富山県  立山町、上市町> 平成17年01月16日




悪天を衝いての大辻山行




 魚津の長勢君と初めての山行となる。約束の「立山少年の家」付近から雨が雪に変わった。
 城前峠までは、雪上車で圧雪状態になっていたが、その後の雪や気温の上昇で、その割には歩き易くなかった。

 城前峠でカンジキを装着して、スキーのトレースを辿った。大きなスノーシューの長勢君に先頭を任せ我々は後に付いたが、 彼に引き摺られるよう歩いたためか、長尾峠まで2時間を切るような勢いであった。
 小休止を挟んで⑨の登山口で、積雪を観測したら、ストックが完全に沈んでしまった。もう、スキーのトレースもなくなってしまった。


ようやく⑨の登山口に着いた 登山口の看板も雪の中 取付き付近の急登

 人間ラッセル車のように、黙々登って行く長勢君の後を付いて行くようなものだが、時折、右・左と舵取りをするくらいで、まるで便乗登山のようであった。
 高度を上げれば乾雪だと思っていたが、一向にその気配はなく、着衣の選択を間違え奥長尾山では、下着まで濡れが通ってしまった。しかし、今日の熱気で寒いとは思わなかった。


③の奥長尾山で 長勢君に付いて行く「山ノ神」 だんだん雪が深くなる

 20歳も若い長勢君は、最近ハードなトレーニングをやっているらしく、それではロートルの我々が、ハーハ-言うのは当たり前である。でも、今日は「山ノ神」の頑張りが目を引いた。
 二人だけの山行であれば、「もう、止めよう!」または、「あんただけ、行って来られ!」になるところであるが、若い客人が同行となれば頑張りが出るのであろうか?

 ⑥付近で午前11時25分になった。このペースでは、山頂着が午後1時になるかもしれないと思ったが、確実に山頂には行けると思った。
 ⑧から山頂方面に斜めに向かった。雪量は豊富だし、稜線にはなるべく遅く出るようにするためである。


必死で頑張る「山ノ神」 山頂でポーズの長勢君 雪降る中で記念写真

 降りしきる雪に風が伴い、いっぺんに体温が奪われて、皆震え上がった。しかし、この冷たくて寒い山頂で、二人(長勢君と「山ノ神」)はビールを飲みだすのである。私はラーメンを作ろうとしたが、なかなかお湯が沸かなかった。しかし、どんぶりに入れて食べたラーメンは、すぐ熱が奪われてしまうコッフェルのものと違い、とても美味しく、見せびらかして食べた。

 その寒い山頂でも、初対面だけに「山の話」に熱くなり、結果的には1時間余滞在した事になった。  元気な長勢君は、「この時期に1000mを超すような山に、増してや、このお天気に来れるとは思わなかった。」と言ってくれた事に、私は何故かホットした。力量がある彼だけに、体力だけに頼らず、多くの経験を積んで、「凄い山ヤ」になる事を願った。
 山頂からは一気に駆け降りたのだが、林道に出てからは、今まで我慢をしていた疲労がいっぺんに出てしまったのであろうか、「山ノ神」が何度も座り込んでしまった。




 ■■■ コースタイム ■■■
高岡6:00=「立山国立少年の家」(7:10~30)=長尾峠(9:25~35)=⑨の登山口9:45=③奥長尾山10:20=⑥11:25=⑧11:40=大辻山頂上(12:20~13:25)=③の奥長尾山(14:10~15)=⑨の登山口14:35=長尾峠14:50=城前峠15:50=「立山国立少年の家」(16:20~45)=高岡18:00

 ■■ 同行者 ■■
  長勢君・「山ノ神」