元   さ   ん   の   山   紀   行
僧 ヶ 岳(1,855.4m)
<富山県黒部市(旧宇奈月町) 魚津市>
 平成31年04月21日





毛勝山をバックに成谷山に達する。




ラッキー! 片貝第4発電所まで入れた。 片貝山荘〜登山口まで重機が入っていた。


僧ヶ岳登山口まで1時間で済んだ。 今年もイワウチワが出迎えてくれた。


片貝川東又の流れを見下ろす。 大明神山もガスに覆われている。


標高1,220m辺りから雪が現れた。 今回、唯一出会った魚津の野田氏凄い方のようだ。


すっきりしないが毛勝山。 駒ヶ岳方面。


これから進む成谷山方面を見詰める。


ようやく成谷山(1,600m)。車をデボして5時間も掛かってしまった。




僧ヶ岳に登りたくてやって来たのであるから、この先気力を振り絞らなくてはいけない。




毛勝山も大好きな一座。
ボーサマ谷を眺めて、「あんな所よく登ったな〜」といつも思っていた。


細尾根を注意を払いながら・・・ サンナビキ山(滝倉山)方面を眺める。


だんだんとスリリングになる。 今回、駒ヶ岳の目標はない。


何度も毛勝山を横目に見ながら・・・ 僧ヶ岳頂上が確認出来る。


僧ヶ岳から駒ヶ岳への稜線。 歩いて来た尾根を振り返る。


風が強くなって来る。身体が持っていかれそうになる。
ピラミッドを越えるか回り込むか思案した。
でも、危険と判断する。
滑り落ちたらアウトだし!


山頂のどれくらいてまえだったのだろうか?
200mくらい?悔しいけど怖かったのは事実。




「撤退の弁はない。」 でも、清々しく、そして、潔く下山する事が出来た。




山頂に届かなかったけれど、それなりに充実した一日だった。 登山口が見えて来た。




何となく嫌らしかった・・・・・





   元さんの戯れ・呟きから・・・

4/21 片貝第4発電所まで車が入った。歩く事も覚悟していただけにラッキーであった。その先(東又谷工事)もブルが入ったようで、僧ヶ岳登山口まで行けそうであるが、まだ許可を出していないようだ。(僧ヶ岳登山口から毛勝山への道は、橋から雪がべったりであった。)

 曇りがちのお天気で、時折ポツリと来たが、視界は良好であった。しかし、何となくぼんやり(スッキリでない)で、カメラ写りが良くなかった。先日来の降雪のせいか、上部は例年と変わらない程の雪量のように思えた。今朝のものか、昨日のものか判断はつかなかったが、途切れながらのトレースがあった。キップステップの切れ込みが小さく、そして、大股でもあったから、かなり熟達者のように伺えた。

 一面雪となった1,200m付近でアイゼンを着けた。ツボ足でも良かったが、荷が軽くなるのと、ちょっとでも引っかかりがあれば、歩き易いのではとの判断でもあった。スマホを含め3台カメラで撮っていた事もあり、ピッチが上がらなかった。最も体力が落ちている事もある。

 雪の状態が違った事もあろうが、成谷山まで4時間10分も掛かってしまった。昨年は3時間も掛からなかったし、以前は(若い頃は)山頂まで3時間くらいで行ったと思うから、何だか情けなくなった気もしたが、諸条件を鑑みれば致し方ないかと思ったりした。

 4月半ばになれば、稜線上でも夏道が出たりしている事があるのだが、少雪と言われた今年なのに、そのような事は微塵も感じられないように思えた。3月・4月にかなりの降雪があったからかもしれない。僧ヶ岳頂上は、遠くに感じられたが、行くしかないと足を進めた。

 駒ヶ岳・滝倉山・毛勝山・大明神山などに何回もカメラを向かわせた。スッキリしない空模様に諦めてはいたのであるが、それでもという気持ちの方が強く動いたからに他ならない。成谷山1,600m→僧ヶ岳1,855mなのであるが、途中何度もGPSを見てしまった。

 それは、ルートファイティングのためでなく、どれだけ高度を稼いだかを求めるものであって、なかなか先に進まない苛立ちだったのかもしれない。それでも、先に行く意欲は衰えなかった。足さえ前に出しておれば、やがて届くからである。

 伊折山手前で、山頂直下で折り返して来たという方(魚津の野田氏)と出会っていた。「雨が降ってきたから・・」 と言っておられた。暫しの間、山談義をしたが、私などと、比べ物にならない程に凄い方のようであった。その方が、引き返した所に差し掛かった。

 私は躊躇した。先程から風が強くなって来ていた上に、ちょっと降って角度が変わったら強風となった。山頂までの標高差は60〜80mくらい。距離にして300m前後と思われた。山頂まで尖った小さなピークがある。そこを越えるか、トラバースしなければいけない。

 悩んだ! 帽子が飛ばされそうになった。ピッケルもアイゼンもある。1本のストックを残し、前へ進んだが、風に煽られて怯んでしまった。そんな時は、撤退に限ると自分に言い聞かせた。が、呆然とするしかなかった。今まで僧ヶ岳山頂に届かなかった事がなかったからである。27回目で初めて、その挫折を味わったのであるが、「これも山歩き」 「山人生」 「何かあっては何にもならない。」 「それだけの技量」 などと言い聞かせた。

 コンロもガスも担いでいたが、結局持参したおにぎり一個と菓子パン1個だけしか口にせず、大好きなコーヒーも飲まなかった。シャリバテでもなかったと思うから、下りは、それなりの時間で登山口に戻った。(午後3時半頃) それでも、欲張りな私は、コゴミ採りに精出してしまった。両手にいっぱいのコゴミを持って、車に戻ったのは、6時半になってしまった。お腹空いた!

  





 ■■■ コースタイム ■■■
   
 片貝第4発電所5:50=登山口6:50=伊折山10:05=成谷山(10:40〜50)=僧ヶ岳直下撤退地点(12:15〜20)=成谷山13:10=伊折山(13:30〜35)=登山口15:20=山菜採り=第4発電所18:00

   

 ■■■ 単独行 ■■■