元   さ   ん  の   山  紀  行
 
高 峰 山 (957.7㍍)
<富山県  上市町> 平成16年05月17日





 お天気が悪いが家にいても滅入るだけだから、何処かへ行こう! しかし所用を済ませたら正午を回ってしまった。県東部は西部よりお天気の回復が遅れる予報で、午後3時前後が一番降水量が多いとの事であったが、今日ばかりは雨なんかどうでもよかった。
高峰山山頂で
 「中山」「千石城山」「高峰山」がある上市町に向かいながら、消去法で「中山」をまず消した。山菜がある「高峰山」にして、骨原のため池から林道に車が入らなかったら「千石城山」にする事にして西種に向かった。
 狭い西種集落の中を通り抜け、ため池横の「通行止」標識がずらしてあったので、そのまま杉林の中の林道を進んだ。鳥越峠への作業道を左に見、釜池への林道を右に見て、標高760mの高峰山登山口まで来てしまった。
樹木の間からの大辻山
雲海の中の剱岳方面

 積雪期は、ため池から4キロ、西種入口からだと4.5キロのかなり標高差のある林道を歩かなければならないのだが、少々のぬかるみがあってでも、登山口まで来るとなると頂上までの標高差は200mしかない。
 今日は雨。しかも心身とも疲れ果てて、只、山にくれば良い。出来れば山菜(ワラビ)が採れれば良い。雨で展望もないのだから・・・

 車から降りたら大粒の雨が降り出した。一旦車の中に避難しようかと思ったが、構わず雨具を纏い傘をさした。山菜採りには傘など邪魔なだけなのであるが、短い道程であるからどちらでもいいのである。登り始めてすぐタラの芽が目に入り、次の斜面でワラビを採り始めた。
山頂への登山道

 鳥越峠から山頂を経由してこの斜面に来た事があるが、上市側からは積雪・残雪期以外に入った事は少ない。ワラビも良いが、何故か今日も早く山頂に立ちたかった。誰もいない雨の中の山頂にである。イワカガミを足元に見ながら、山頂直下では、ミツバツツジの赤、タムシバの白が出迎えてくれた。
 山頂に立ったらすぐターンするつもりであったが、不思議な事に平野側のガスが晴れて来た。大辻山も芽吹いた樹木の間から、時々三角の山容を見せる。鍬崎山までは、はっきりと見せてはくれないが、おまけのつもりか、大日岳や剱岳の下部だけを雲海の中に浮かばせてくれる。しばらく、その神秘な山の雰囲気を立ったまま呆然と眺めていた。下山時もワラビに目が向けられたのだが、“もう帰ろうよ!” と何だか疲れを感じた私は、一足先に車に戻ってしまった。




 ■■■ コースタイム ■■■
高岡12:15=登山口(13:00~25)~~ワラビ採り~~高峰山頂上(15:00~25)~~ワラビ採り~~登山口(16:30~45)=高岡18:20

  ■■同行者■■
          比佐恵