牛 岳 報 告 2


平成11年12月7日(火)



 朝起きたら、日が差していた。
何時まで持つかは分からないが、出かける事にした。

 フロントガラスとワイパーの間には、アラレかミゾレかわからないが、なごりがある。

「また、牛岳に行くの。」の響きには、応えようがなかったが、
今日も
156号線に車を走らせた。

 砺波市のJR城端線の高架に差し掛かると、今日の目的地の牛岳や八乙女山、
それに連なる山々は、もう真っ白に見えた。

先週も出かけた山なのに、何故かゾクゾクしてくる。

 156号線から、利賀の道へと分岐する頃は、民家の屋根に薄っすらと、
白いものがのっていた。庄川に掛かる藤橋手前の気温表示は1℃。

利賀街道から、林道に入るとシャーベット状とはいえ雪。
今年初めての雪道の運転は、どうしても慎重になる。

何時もの登山口では、5~6センチの積雪。冬装備で、そして小雪舞う中を出発。
真新しい雪の中、一歩一歩足跡を残してゆくこの感覚は、登った人しか分かるまい。

軽い雪は、気温が低いからか、靴に塗ったワックスが効いてか、雪を払いのけてしまう。目に汗が入るくらいの辛い急登も「自分だけの空間」で力が入る。

足で覚えた道は、あーっと言う間に六合目に着いた。積雪25センチ位。
六合目から七合目までは、チラチラの小雪を身に受けながら快適な歩行。
10センチ位雪の量が増える。

我らの頭上には、どんよりした雲があるのだが、砺波平野は、やけに明るい。
青空もある。

西から天気が回復するのを期待しながら、モクモク歩く。雪の重みで木の枝だが、
登山道に倒れこんでいる事を想像していただけに、立ち往生する事もなく、
思い思い雪景色を楽しみながら進む。

八合目あたりは、積雪60センチ。この位の雪の量では、
小沢もまだ勢い良く流れ生きている。

三角点のアンテナが見えるようなると、風雪にさらされてか、山側から谷側に向けて雪の積もり方が、やや斜めになっている。九合目から頂上までの、僅かな距離だが笹を掻き分け深雪を踏みしめて登った。

立山連峰こそ見えなかったが、牛岳スキー場の奥に、御鷹山、祖父岳。やや斜め右に戸田峰、白木峰、利賀の高峰、その奥にチョッピリ金剛堂山、利賀川を挟んで三ヶ辻山、人形山、庄川を挟んで、大門山、大笠山なのだろうか?

先週より少し雪が多く、気温は低く物を持つ手も悴んでしまう。防寒具を着こんで食事をした。ガスストーブの勢いも低温のせいか、何となくないような気がした。
下りは、1時間ジャストだった。

 

登山行程

高岡915→登山口・積雪5センチ(100830)→五合目1045
六合目・積雪
20センチ(111525)→七合目・積雪30センチ以上1142
八合目・積雪
5060センチ

牛岳頂上・積雪50センチ(12201320)→登山口(142035
→高岡
1520                                 

同行者

比佐恵 

                               G.H記