元  ち  ゃ  ん  の  山  歩  き
牛岳 (987㍍)
<富山県 庄川町、山田村、利賀村> 平成15年07月14日




 山梨県の櫛形山へアヤメの群落を見に行くのを流してしまった。少々の雨でも行くつもりであったのだが、PCのトラブルで、その修復に朝方まで掛かってしまった。
 そして、そのための眠気が雨を幸いにして、櫛形山行きを中止にしてしまったのである。
雨の中を行く「山ノ神」
 雨の日は牛岳、時間のない時は牛岳と私の定番の山行となった。

 4/8以来の牛岳は始めから雨。準備する時ぐらい止んでいて欲しいのだが、自然はそんなに融通が効かない。「山ノ神」は、チャッカリと車の中で雨具を着込んでいるが、私は狭い車の中では、逆に身体が変になってしまう。雨具を着たから、そう荷物もなく、簡単な食料と水にカメラ・三脚などを、私が一手担ぐことにし、山の神はストックだけの簡単な出で立ちである。

 今日は特別テーマはなく、ゆっくりと土を踏んで「山の空気」を、吸いに来たというところか・・・・・雨が降っても、山道には蜘蛛の巣が掛かっておりそれを払いながら、ぬかるみも気にせず、自分のペースで歩く。
六合目から草木が伸びる登山道
 雨具の下は半袖なのだが、じっとりと濡れてきて、後ろを振り返ると、黄色の雨具を着た「山ノ神」も、全くのマイペースである。家に帰っての用事を除けば、特別のものもなく、それこそ、どのように歩いても構わないのである。
ホトトギス

 しかし、夫婦といえどもパーティーとなると、相手の事も考えなければならず、それが逆にギクシャクの要因になる事がしばしばである。牛岳行くを告げると、“またか!”と嫌な顔をされる「山ノ神」だが、“そんな気持ちなら来なければいいのに!”と何時も思うのであるが、よっぽどでなければ解放してもらえないから厄介である。
 ハーハーと、息を切らせなくてもいい分だけ、意識的に話しさえしなければ、二人であっても自分の時間が持てると言うものである。


滝いろいろ① 滝いろいろ② 滝いろいろ③

 五合目から六合目までが、牛岳一番の急登場面なのであるが、アレアレという間に六合目に着いてしまった。六合目では雨の中ザックを降ろして水分補給となる。六合目のベンチから小沢の小さな鉄製の橋方面へ向かう所が、カメラのアングルとしては良い所なのだが、今日はガスで霞んでいる。
滝いろいろ④

 七合目付近は、最近の雨のせいもあるのだろうが、草木が膝から深い所では背丈程まで伸びている。
牛岳頂上で
 雨の日や雨上がりの日は、着衣を濡らすだろうし、炎天下では、身体に草木が絡むし、虫も気になるところである。濡れた草木に紫のアジサイや黄色のホトトギスが我々の目を引く。

 また、この雨は、牛岳の意外な一面も見せてくれた。小沢や日頃の涸れ沢に満々と水が注ぎ込まれ、小さな滝も現れて、ゴーゴーと水の音が、何時でもないほど、長く耳にこだまさせてくれた。

 先日来、教えてもらっていた「ショウマ」が、白いシモツケではないかと悩んだが、図鑑で調べるのに、雨中のカメラに託した。時期的に遅かったササユリが一輪と、夏つばき(シャラ)の名残だけであった。ソバナは、色付き前であり、私にはさっぱりわからなかった。
 山頂に着いてから意外なほどのタイムに、これはこそ標準タイムだよと、雨の中での少ない花を楽しみ、ぬかるんでいたものの、しっかりと土を踏み締められた喜びは、例えそれが万年「牛岳」であっても変わらない。






 ■■■ コースタイム ■■■
高岡11:05=いつもの登山口(12:00~15)=五合目(12:35~40)=六合目(13:05~10)=牛岳頂上(14:10~20)=登山口(15:50~16:00)=高岡16:50

 ■■ 同行者 ■■
      比佐恵