元  さ  ん  の  山  紀  行
牛  岳 (987㍍)
<富山県砺波市 南砺市 富山市> 平成23年02月21日







牛岳の妖怪・粟野氏と共に、牛岳権現のある山頂で・・・






<利賀街道の登山口。 林道登山口に着いて。 五合目を目指して・・・




大丈夫なのだろうかと思ってしまった五合目ヒュッテ。


「お~っ」 「わ~っ」と言いながら・・・ 快適な歩きの「茂ちゃん」 三妖怪の一人寺口氏とも擦れ違う。


樹氷を撮る「茂ちゃん」 三角点からの痩せた尾根。 山頂へ・・・


牛岳のてんぺんに気をよくする「茂ちゃん」 牛岳の三妖怪の一人粟野氏。 粟野氏と共に・・・






  元さんの戯言・呟きから

2/21 このような状態の時、2日間とも、朝早くから夜遅くまで、出歩いて良いものかと思い、いつもの好山病のメンバー「北ちゃん」や「ねぎちゃん」に連絡をしなかったし、あちらからも連絡がなかった。行かなくても良いし、近間の半日コースくらいなら良いのかなと思いながら、「山ノ神」に、その旨を、なかなか言い出せないでいた。

 お天気も良いし、家にいても何するわけでないのだからと、ゴミ出しをしてからの条件で、「山ノ神」から許可をもらった。牛岳と決めたが、一人では寂しいと思い近所の茂ちゃんを誘った。午前9時過ぎに高岡を出発であったが、ゆっくり楽しんで登ろうを心掛けた。

 まるで春の山のようで、随分歩き易かった。何処でも構わず歩けるのであるから、ルンルン気分である。6合目から稜線に出る大斜面の右寄りと左寄りのかなり離れた地点で、寺口氏と出遭った。顔を確認出来ないくらいの距離であったが、言葉だけのご挨拶をさせて頂いた。私を大事にして下さる寺口氏は、大正13年生であり、その元気さと、その行動力を察すれば、、唯々、尊敬の念に頭を下げるしかない。

 今度は、三角点の少し手前で、井波の粟口氏と出遭った。「本間の元ちゃんに会ったからには、もう一度戻っても良い。」 などと、三角点で大分飲んでおられた様子であったが、山頂(牛岳権現)まで 付き合ってくださった。お酒を飲んでおられても、何の遜色もない歩き、そして、人恋しいのであろうかもしれないが、その行動力・意気込みにジーンと来るものがあった。

 例の如く、食事処を作ったのであるが、簡単な山行を決め込んでいただけに、持てなしをするような食材を持ち合わせておらず、コーヒーとお話だけのプレゼントとなった。粟野氏は大正15年生であり、今日一日で、牛岳の三妖怪のお二人にお会い出来たことになった。もっとも、もう一人の秋山氏は、最近体調を崩されているようで、牛岳では、なかなかお会い出来ないようだとの事だけに、今日は、我々としても、ラッキーだったかもしれない。

 その粟口氏は、小牧の発電所まで自転車で来られたようで、そこから登山口まで歩きであるから、これを知って、またまたたまげてしまった。無理矢理車に乗せて、その地点までお送りしたが、「月曜日に、また会えたら・・」 などと言って頂いたが、「牛岳は、条件の悪い時しか来ないのですよ。」 と言ってしまった。もう少し言い方があったように思い反省しきりであるが、あの方々なら、まだまだ元気だしお会いする機会があるであろうと、思わずにはおられない。





2/23 「妖怪とはピッタリの名(ニックネーム)を付けたね。」 と近所の「茂ちゃん」がやって来た。牛岳で見た二人の歩きを見ての評である。80歳半ば過ぎの男性が、車を運転して、しかも、単独で雪山に登っているのであるから凄い。

 寺口氏(大正13年生)は一昨年、粟野氏(大正15年生)は昨年、単独で剱岳に登っておられる。これも見事である。粟野氏の談だと、「剱岳登頂の最高齢は88歳の女性だと剱沢小屋管理人に聞いた。」 とおっしゃっていたが、アンザイレンのガイド付きとは言え、これまた凄い。でも、もしかしたら、彼らのどちらかが、その上を行かれるのではないかと憶測してしまう。

 「牛岳の三妖怪」とは、寺口氏からお聞きしたと思っているが、粟野氏は、「元ちゃん、あんたが付けた。」 と言って譲られなかった。その同氏は、私の名刺(10年程前のもの)をポシェットに入れて持っておいでた。同氏とは、2~3回程しかお会いしていないし、あの名刺をお渡しした覚えもないのであるが、誰かから、渡ったものかもしれない。

 三角点から降りて来られた粟野氏は、「山頂まで行く。」 と告げた私達に同行された。恐らく三角点で、かなりの御神酒を召し上がっていたハズであったが、「私達と話がしたいから・・」 と壺足で我々の後に付かれた。(下山時はカンジキであったが・・) 赤い顔をしながら、何の遜色もない歩きをされる粟野氏をみて、「茂ちゃん」は、土肝を抜かれたのであろう。

 驚いた事はまだあった。利賀街道(471号線)を歩いておられる粟野氏を見て、我々の車にお乗せしたが、最近、「家人に車を取り上げられた。」 との事。そして、「井波から、発電所まで自転車で来て、登山口まで歩いて来た。」 とお聞きし、またまたビックリであった。我々も、「いつまで元気?」 のハードルを、ちょっとどころか、もう少し上げなければいけないのではと思わずにはいられなかった。





 ■■■ コースタイム ■■■
   高岡9:00=車デボ(10:00~10)=登山口10:15=林道登山口10:40=五合目ヒュッテ11:15=三角点13:00=牛岳頂上(13:10~14:30)=登山口15:45=車デボ地点(15:50~16:00)=高岡16:50            

 ■■■ 同行者 ■■■
                茂ちゃん