元   さ   ん   の   山  紀  行
臼 越 山(1,421.1m)
<富山県立山町・上市町> 平成23年05月03日






剱岳を眺めながら、臼越山頂に立って・・・・





クムジュン横の人津谷ゲート しばらく歩くと、流石に雪が出て来た。 雪解けが進み、川のようになっていた所も・


 
林道をご一緒した富山HCの金光夫妻と
標高850m付近でお別れ。
ご夫妻は前大日岳方面に向かわれた。
雪に隠れているがぐるっと回っている林道
をショートカットするために、急斜面を一気
に登る。金光夫妻が見守ってくれていた。
雪の急斜面の突端はヤブだったが、再び
林道に出て、5~10分程七姫山側に歩き、
940m付近で、右側の尾根に取り付く。


 
残雪を期待し、それを辿るつもりであったが
、5月の山は、雪がない斜面が多かった。
だんだんと遅れてだし、足が前に出ない
状態で、疲労の色がありありと分かった。
疲れて座り込んでしまった「山ノ神」
すぐには立ち上がれないようであった。


 
それでも歩かなければいけない。
止めるわけにもいかない。
歩き易くなったのであるが・・・
七姫山方面との分岐に出たが、
まだまだ、距離も高さもある事に気が付き、
言葉も出なかったようである。
「何でこんな山に来たんだろう。」
と思ったようであるが、
来てしまったのだから仕方がない。


 
「もう少しだ。」と言うがなかなか届かない。 本当に最後の一息です。 ご褒美に「剱岳」が望めます。


 

臼越山頂から毛勝の山々を望む。



臼越山頂で、山座同定に忙しい「山ノ神」


七姫山・大辻山方面 鍬崎山


毛勝の山々 弥陀ヶ原方面


同じ所を降りるのを怖がった「山ノ神」で あったが、雪を拾うルートに心掛けた。 でも、何度も、ヤブの中に突入となった。


ショートカットして、林道に出ようと急斜面を降りたのだが・・・ 高温で雪解けが進み、水量が増えていた。







  元ちゃんの戯言・呟きから

5/3 昨夜の反省会?では、二子山行きを確認していたが、朝起きて、予報がピーカンだと知り、寝ている「山ノ神」を叩き起こした。 「もうちょっと、高い所へ行こうよ。」 と。昨日の疲れで、目を閉じたままの「山ノ神」は、「私でもいけるの?」 と問うた。「行けるよ。ダメだったら引き返せば良いし。通夜に行かなければならないし、夕方には息子が帰って来るし・・・」 の呼び掛けに、「山ノ神」は、渋々承知した感じであった。

 午後4時過ぎには、高岡に戻りたいにしては、朝の出発が午前6時過ぎとは、我々の技量としては、「ちょっとどうかな?」 の思いがないではなかった。人津谷林道は別にして、七姫山との林道と分かれて、尾根(910㍍位)に取り付けば、べったりの雪があると思っていたが甘かった。

 下山時は、上から雪の付きを見ながら辿る事が出来るが、登って行く時は、必ずしもそうはならず、高度を稼いでも、藪を漕いでいる感じが強かった。七姫山・大辻山方面へとの分岐手前頃から、イヤイヤもっと手前から、「山ノ神」の足が停滞し、心臓に手をやる機会が増えていった。

 もうその時点から、「いつ止めよう。」の声が掛かるのかと、気を揉んでいたが、「だるいより怖い。」というのであるから困ってしまった。分岐からでも、まだ標高差にして、230~40㍍くらいあるのだから、どうしようかと思ったが、何とか足を前に進めてくれた。

 黄砂の関係で、すっきりとはいかなかったが、剱岳を始め近隣の山々が見渡せ、「ご褒美だ!」 とまくし立ててしまった。「クムジュンのゲートから、3時間半余で来たのだから大したものだ!」と褒める事も忘れなかった。

 1時間半ほど山頂で過ごし下山に掛かろうとしたら、「文登研前進基地・人津谷経由で帰れないか?」 と「山ノ神」が言うではないか・・・「怖い。」と言うのである。昨秋の転落事故から、ちょっとした岩場や急斜面では、固まってしまうような感じである。  「あちらからの方が大変だよ。必ずフォローするから・・、 大丈夫だから・・」 を、何度も繰り返した。

 いろいろと回り込んだりしながらであったが、「山ノ神」が危惧するような事も起こらず、難無く林道に辿り着く事が出来、行ってみれば、いや帰って来れば、「なかなかの山であった。」が感想のようであった。



 ☆☆☆ コースタイム ☆☆☆
 

   ■■■ 同行者 ■■■
              比佐恵