No.130 (H.20.06.04) 北ノ俣岳以来、「山の神」は、12本爪のアイゼンがお気に入り。 心配された大日岳の急斜面を、橋ちゃん・ねぎちゃんの後を 付いて行った。 しかし、下りでは、思うようにいかなかった。 もっとも、斜面を見ただけで、足が竦んだのであろう。 スムーズに、降りられるようリードをしたのであるが、 上手くはいかなかった。 降り始めてすぐさま、山の神がスリップした。 それを止めようと、身を挺すると、そのアイゼンが、 私の左足脛を襲った。 思わず「あ~っ、痛っ・・」 と声を上げた。 緩斜面になって、その痛い足を、そっと覗くと、 ゴルバジョフの額のアザのようと言えばいいのか、 それとも、噛みつかれた歯型のような感じと言えばいいのか、 どちらにしても痛かった。 その後は、尚更のようにびびり、最後は手を取り降りざるを 得なかった。 日頃から、「ピッケルやアイゼンの使うような山には行かない。」 のなら、良いのであるが、そんな事は現実的にはあり得ない。 もう少し、意識改革をしてもらわなければ、こちらの身が もたない。 でも、今、思い出してみると、あのアイゼンの角度は、 野球のタッチを避けるような、鋭いスライディングの ようにも思える。 やはり、凶器となる用具は、使わせない方が、正解なのかも・・・ どちらにしても、私の寿命を、縮ませるように思えてならない。 |