No.153 (H.20.09.20) こんな事もあった。 松尾峠の帰りの八郎坂で山ノ神は、「なめこ」 だと言って採ろうとした。 私のキノコ類の知識は、全くと言ってもいいくらいに疎いが、 「それは違うだろう。」 「止めとけ!」 と言ってしまった。 それでも、山ノ神の執念は凄く、知っている人に聞けば良い とばかりに、数は多くないが、朽ちた木からむしりとった。 「俺は食べない。絶対に食べない。」 「食べるのなら、あんただけにして・・」 一日おいて、知人に見せたら、「奥さん、これは違うわ!」 「違うと思う・・」 となった。 しかし、翌日、「なめこの味噌汁」 が食卓に上った。 「何だよ!これは・・」 と私は食しなかった。 でも、食の細い山ノ神が、食したのである。 「これも、執念か・・」 と、女の強さと、恐ろしさを 感じたのであるが、後から聞けば、その「なめこ」 は、 スーパーで買って来たものだったそうだ。 という事は、「自分だけ美味しいものを・・」 のための「嫌がらせ」 としか思えなかった。 |