No.203 (H.21.01.03) 翼を返してくれたのか? 「山ノ神はどうしたの?」 と千石城山でも尋ねられた。 「昨日も今日も、2日間ですよ。どうしたのですか?」 である。 箱根駅伝もあるが、「もう自由になってもいいよ!」 という事なのか? いやいや甘い。24時間、365日も一緒。 しかも休日まで一緒だった。のだから、 手綱を緩めるハズがない。 そして、赤ちゃんからおばあちゃんまで、 「女」 と言われる人と仲良くしていようものなら、 「デレデレして・・」 などと手厳しい。 でも、最近「許してあげる。」 「まあ~いいか!」 などと思われる言葉が、山ノ神の口から、飛び出す ようになった。 「元ちゃんに、心配する事がなくなったからじゃないの?」 と山頂でそのような事が囁かれた。 「そんな事はありませんよ。」 「元気です。」 と、よからぬ意地を張ってしまった。 家に戻れば山ノ神は、高岡の街を散策と称して外出だった。 もしかしたら、私に翼をくれたのではなく、 自分が籠から出たかったのかもしれない。 |