No.233 (H.21.02.10)   山頂に立ってこそ・・      


       細蔵山は、1330Pから、いったん降り、
       その後山頂まで300mの急登が待っている。

       その年その時期により、雪量・雪質が異なり、
       難なく登れる事もあれば、
       ピッケル・アイゼンがなければ登れぬ時もある。

       今回は、クラストしたところに、新たな雪が積もり、
       急斜面では、足場が保てない。

       ズルッとなり、真下に切れ落ちた様をみれば、
       足が竦んでしまう。山ノ神は、何度もたじろいだ。

       しかし、足場を作ってもらい、確保もしてもらい
       何とか山頂に辿り着けたのである。

       山ノ神自身2度目の登頂であるが、今回は2月という時期
       も手伝い喜びも一入であったと思う。
       何せ、絶景が待ち受けていたのであるから・・・

       どでかいシェルターに入ってから、山ノ神は変わった。
       (自分を取り戻した。)
       「降りは、もっと厳しいのだから・・・」 の忠告をよそに、
       「お山のてっぺんに来たからには・・」 の山ノ神節になる。

       用意されたアルコールは、350ml×2本に、清酒350ml、
       運転手の私には、お情けのノンアルコール1本である。

       「恐怖心を取り除く」 、あるいは、「勢いで・・」
         の作用があるかもしれないが、こちらがハラハラであった。

       幸い、仲間の適切なアドバイスと、少しは緩んだ雪状態に、
       登りほどの時間ロスはなかったからよいものの・・・ イヤハヤ・・

       さすがに、清酒には手を出さす、時間を掛けているし、
       酔っぱらってはいないのであるが、
       山ノ神ばかりが楽しんでいるようで仕方がない。

       帰路の車中、「喉が渇いた!」 と山ノ神が、
       ペットボトルに口を着けた。
       「酒じゃないだろうな・・」 と問いただすと、
       「お酒ですよ!ちょっとだけだから・・」
       「あんたは、黙ってまっすぐ前を見て、
       運転なさってください。」 とか、
       「こんな風に誰がしたのだろう。」 
       やっぱり私の所為かもしれない。