No.27 (H.19.05.15)


      白山の帰路、車中で、「何を食べたいか?」 と「山ノ神」
      が尋ねた。
      帰宅が遅くなるし、「ある物でいい。豆腐か納豆があれば、
      それで充分!」と答えた。

      しかし、今日は、いつもの「山ノ神」と違い 
      「本当は何を食べたいか?」
      と必要に尋ねたので、「では、面倒かも知れないが、
      今日採った山菜の天ぷら!」 ・・・
      「そうでもないよ!」 どうしたのだろう。
      いつもと違ったコメントである。

      大事な土日に家を空け、今日の山行を含めれば、
      3連休という申し訳なさが、そう思わせたのかもしれない。


      前日も、1~2時間寝ただけで、目を擦りながらの
      運転となったのであるが、高速をケチり、
      103円のアイスクリームと、147円のコーラで、
      我慢しながら、天ぷらを脳裏に浮かべて、家路を急いだ。

      この頃は、「山ノ神」の入浴が先。山仲間からの電話を
      受けていた事もあるが、なかなか「上がった。」 
      のコールがなく、台所も静かであった。

      もしかしたら、風呂で溺れているのではないかと、
      思って覗いてみたが、「もぬけのから」で、何処へ行ったのかと
      探してみると、もうとっくに床の中。

      「ちょっとだけ休んでから・・」 を繰り返していたが、
      一向に起きて来る気配がない。
      約束をホゴにされたと、怒ってみても仕方がないから、
      こちらが風呂から上がってから、独りで、そ~っと、
      飲み始める事にした。

      「山ノ神」が、そのまま、寝てしまえば、
      「一日のビール代が浮くというもの」
      と独り勝手に頷いていた。

      しかし、戸を閉め切っていたはずなのに、
      そのアルコールの匂いを、どう嗅ぎつけたのか分からないが、
      目を擦りながら、やって来たのである。
      こうなれば、もうお仕舞い。天ぷらもなければ、
      ビールもドンドン減ってい
      った。