No.30 (H.19.05.31)


    あまり足が強くないと言いながら、それだけの回数を、
    こなしているのであるから、山をやり始めた人達より少しは強い。

    しかし、4時間を経過すると、極端にペースダウンをする。
    それは致し方なく、計画段階で、ある程度のフォローを、
    頭に入れておかなくてはならない。

    標準コースタイムに、休憩時間を、プラスしなければならないの
    であるが、時間経過と共に、その休息時間が増えていく。

    二人だと、「山ノ神」の充分を聞いてしまうのであるが、
    パーティーを組むとなると、そうもいかず 「頑張れ!」 
    を繰り返すしかない。
    不用意な?発言だけは、後々の事を考えると、言いたくても、
    言えないもどかしさ・・・

    大好きな山に登りながら、余計な荷を担ぎ、言葉を選びながら、
    話さなければならぬとは、何だかストレスを貯めに行っているような、
    おかしな感じである。


    しかし、ロングコースを歩いた翌朝は、清々しいのである。
    「山ノ神」は、決まって起きてこない。メシの準備も疎かになる。
    でも、私は気分が良い。

    「山ノ神」は痛いとは言わない。ダヤイと言う。唯・ダヤイと言う。
    痛いもダヤイも、同じようなものであるが、痛いと言うと負けたような
    気がするのではないか!

    ひもじい思いをしてでも、この時ばかりは、優越感を感じる。
    足が痛いなどと言わないから、もちろんマッサージなどを、
    施す必要はないのであるが、何時しか私は、「山ノ神」を奉る事にし、
    一切身体を触らない事にしたのである。

    もったいないし、壊しても、傷付けてもいけないから、
    遠くから見つめるだけにした。(足を出しても、手は出さない。)

    「あっそうだ!」 話す時も距離を置けば、言い争いにならない
    かもしれない。
    しかし、学習能力が劣る、いや、物忘れが酷い私は、
    持続性に問題があるかもしれない。