No.345 (H.22.03.06) 起きては来たが・・・                                                       



       「山ノ神」 が起きてきた。
       凄い顔をしている。

       仁王様とガチャ面を足して、2で割ったような顔である。
       だから恐ろしい。

       この世に、こんな顔があるのかと思う程である。
       そして、喋らないのであるから、
       いやいや、こちらの方から、喋らないのかもしれないが・・・

       勝手口に、ビールの空き缶があった。
       昨夜、私に見付からないようにビールを飲んだようである。

       それなら、分からないように、ちゃんと始末しておけば良いものを・・
       空き缶やプラなどゴミ類は、私が始末すると思っている山ノ神が、
       ついついその癖が出て、最後まで始末を忘れた感じである。

       「飲むな。」 と言われているものを飲んだのであるから、
       「いつまでも寝ているわけにはいかなかった。」
       のが、正直なところで、仕方なく「山ノ神」 は、仕事スタイルに入った。