No.404 (H.23.05.11)  帰るのが怖い。 


                           

       大倉山の急登斜面を嫌がっていた「山ノ神」であったが、
       登ってみれば、大展望に至極ご満悦であった。

       また、山菜採りになると、人が変わったかのように、
       元気になるのであるから不思議である。

       そして、「あこにもある。」 「ここにもある。」 と、
       難無く見つけ出すその様に、皆から「凄いね。」 と言われ、
       これまた気分が良かったに違いない。


       大収穫の余韻に包まれ家路を急ぐ途中、コンビニに寄った。
       「何か冷たい物を・・・」 が、

       何を思ったのか、コーラーと、「山ノ神」用に、
       500mlの「点滴」を、買ってしまったのである。

       ご褒美のつもりであったのか、自分でもよく分からなかったが、
       「山ノ神」にしてみれば、フランクフルトの ”おつまみ”まで、
       買ってもらったのであるから上機嫌であった。

       しかし、家に戻って敷居を跨ぐと、ガラッと変貌するのである。
       「鬼にである。」 「怖い怖い鬼なのである。」

       「神」 が、「鬼」 になる。
       逆らえない日が、また続く。

       「何故?」 私にも分からない。