元  ち  ゃ  ん  の  山  紀  行
岩菅山 (2295㍍)
<長野県 山ノ内町>
平成13年07月16日




 上越地方に大雨洪水警報が出されており、空とPCの天気予報を見比べながら山行の選択に悩んだ。結果的に雨が降った場合に花の山である金山、天狗原山の方が、歩くのに多く支障が出ると判断し警報でなく注意報の長野方面である志賀高原の「岩菅山」に決定した。

聖平の登山口

 三週間前の「草津白根山」行きの時、チョッピリ高速料金をケチろうと思い、「中野」ではなく、「上越南」で降りたばかりに、富倉峠から飯山への292号線に入るのに、新井市街地で迷ってしまい余計な時間を費やしてしまった事から、今回は、妙高、黒姫などを回りチラッと料金が頭を掠めたが「中野」まで行った。 「中野」からは、志賀道路に続く有料道路にまた300円を払わなくてはいけないが、運転だけを考えれば快適そのものである。蓮池から、一の瀬に行くのに、一つ手前の道に入ってしまったりして、少しの時間を費やしたが、すぐ引き返して、一の瀬へ向かった。
荒板沢での休憩

 岩菅山へは、東館山のゴンドラや高天原のリフトに乗って稜線に出、寺子屋山、金山沢ノ頭を経由するコースと一の瀬スキー場から、上条用水沿いを遡行し先のコースと「ノッキリ」で出合い、頂上に向かうのが一般的である。
 一の瀬スキー場付近に、「一の瀬寮前」のバス停があり、(実際は一寸見落しやすい。)焼額山や奧志賀方面と別れた手前の道で地元の方に、「岩菅山登山口」を尋ねたら、なおも1.5㌔程先に進めとの事だった。 岩菅山登山口のバス停あり聖平と称してあった。聖平は、標高1535㍍で、2295㍍の岩菅山との標高差は、760㍍しかなく、当初予定していたコースタイム3時間40分を、大幅に短縮出来るのではないかと、思わずニッコリしてしまった。

岩菅山全容

 相変わらず誰もいない登山口で身支度を終え、ぬかるんだ階段状の登山道を5分程歩くと、一の瀬スキー場からの登山道と合流し、小三郎小屋跡らしきつぶれた小屋があった。そこには上条用水があり、一の瀬スキー場方面へ流れ込んでいるようであった。
ノッキリから山頂へ

 トンボが舞う綺麗な水流沿いに川幅と同じくらいの小道があり、流れと逆方向の南へと足を向ける。水辺の高低差のない水平道は、何時の日か、何処かの疎水付近を、散策した事を回想しつつ、志賀高原の朝のひんやりした気持のいい空気を、胸一杯に吸い込んでいた。武右エ門沢で小さな沢を渡り、もう暫く行くと、流れに別れを告げる荒板沢に掛かる橋を渡る。
 沢から10分程登ると「1739㍍」の古い小さな標識が樹木に張り付けてあった。なだらかな道から一寸下ったところで、今日初めての休憩。「10の5」の標識を過ぎると整備された階段を登る。「10の7」は標高1800㍍位でなおも登る。
岩菅山頂上でアメリカの青年と

 頂上に達する稜線が見えてきた所に何故か「中間点」の標識があり、ノッキリへ35分、頂上へ70分と表してあった。さほど辛くない登りをコツコツ登ると寺子屋山方面から合流する2020㍍の「ノッキリ」に着いた。
 「ノッキリ」からは、樹木がいっぺんになくなり、展望が頗る良くなる。しかし抉られた道は、石がごろごろして歩きにくかったが、それも、クルマユリが目を楽しませてくれる頃からは、急登なったが足場がしっかりしていて登りやすかった。
焼額山スキー場

 私達が山頂に着いた頃に、ノッキリあたりから凄い勢いで登って来たアメリカ人の青年一人を除いて、今日も我々だけの山頂からの展望は、南にアンテナのある同じ志賀の横手山、その右に端正な笠ヶ岳。横手山の左は、火山跡の白い山が白根山でその奧が浅間山。西方面は雲が厚くかすかに北アルプスの山々の頭だけが見えた。その手前には、寺子屋山から東館山への稜線の道が浮かぶようにスッキリと見えた。東側の真ん前には、焼額山がスキー場としての姿を鮮やかに見せていた。
 岩菅山は二百名山で、同じ志賀にある「横手山」と「笠ヶ岳」は三百名山である。何時の日かリフトの乗らないで、それらの山頂に立って見たい。



  ★★コースタイム★★

高岡3:30=境P4:30=中野5:48=登山口(6:40~7:05)=武右エ門沢7:25=荒板沢7:28=「1739㍍」7:38=休憩(7:43~50)=「10の5」7:53=「10の7」8:06=中間点8:13=「ノッキリ」(8:45~50)=岩菅山頂上(9:20~10:30)=「ノッキリ」(10:52~11:00)=中間点11:22=「10の7」11:28=荒依板沢(11:50~1200)=分岐12:00=登山口(12:26~40)=飯山13:50=上越2:45=名立谷浜2:54=滑川=コウジツ=高岡17:14
         <往路=滑川~中野  復路=上越~滑川  高速利用>

  ☆☆同行者☆☆
      比佐恵