元   さ   ん   の   山   歩   き
唐 松 岳 (2,696.4m)
<富山県宇奈月町、長野県白馬村> 令和01年07月07日







雨だったし、迂回もしなければならなかったので、またまた私一人の登頂となる。





いつもの通り黒菱平からリフトを乗らず歩く。


2つ目のリフトも歩く。八方山荘の途中から雨になる。


雨の中、雪も現る。 八方ケルン


ガスに覆われて見えない八方池。 八方池を通過。


ダケカンバの林を通過。 雪渓が現れる。


扇雪渓を通過。 丸山ケルンに到着。


通常ルートがダメで迂回となる。 稜線を行くが風が強いとおっかない。




山頂は、写真を撮るだけ・・


雨風で下山の丸山ケルンも通過。 八方池に戻りお腹を満たした。




やっぱり、帰る頃になり晴れて来る。






~~ 巡り合ったお花たち ~~


シオガマ アズマギク ワタスゲ


ハクサンチドリ ニッコウキスゲ タカネバラ?


オオサクラソウ シラネアオイ キヌガサソウ


チングルマ ウスユキソウorヤマハハコ


ハクサンコザクラ タニウツギ







  元さんの戯言・呟きから・・

7/7 いつもの通り黒菱平から歩いた。2つのリフトに乗らなくても八方山荘には1時間程で着く。今回は10回目となったが、以前キャンプをした時も、この黒菱平から歩いた。八方山荘から木道を歩く事になる地点で、霧雨が小雨になったので雨具を着込んだ。

 ずっとガスで、八方池に着いても、山どころか池全体も分からぬくらいで、池に大きな雪塊が浮かんでいるのだけが分かった。それでも、昨日は土曜日であったからであろうか、キャンプを含む宿泊者と思える方々が、次から次へと降りて来られた。その方々に残雪の状態を聞いたが、不安を助長するようなものだけであった。

 扇雪渓下付近では、シラネアオイやオオサクラソウがたくさん咲いていた。雨でなければ、もっと鮮やかに見れたのにと、ちょっと悔しかった。それまでに、ハクサンコザクラ・ニッコウキスゲ・ウサギギクなどが咲いていたが、それらは、まだこれからの状態だっただけに、先の二種は特筆と言わざるを得まい。

 丸山ケルンに着いた頃は、防水の効かない私の雨具はビショビショで衣類にも及んでいた。「ここで止めてもいい。」 という「山ノ神」であったが、もう少し先まで行く事になる。しかし、2,500m付近に達した頃、「通常ルートは通行止で、迂回する事になる。」 との情報に、「山ノ神」と分かれる事になる。

 「ゆるゆると降りて、イヤな感じの雪渓手前で待つ。1時間もあれば行って来れるでしょう。」 と「山ノ神」 であったが、これが失敗の元であった。2,554mの標高点先から通常ルートを避け稜線歩きになるのである。岩が連なる狭い稜線であるが、崩れそうな所には網が掛けられ、急峻な所や狭い所には、ロープやポールが施してあり、強風下でなければさほど問題はない。

 このルートは、唐松山荘裏の一番高い所へ出るのであるが、山荘まででも良いと思っていた心が、山頂まで行くのもあまり変わらないのではとの欲な心が動き、益々時間を使ってしまった。たまたま二人の登山者がおられ、お互いにシャッターを切り合って、すぐに下山とした。この時点で1時間近く掛かってしまっていた。速そうな二人に、「山ノ神に出会ったら、ちょっと遅れて来るから・・」 と服装や格好などを伝えお願いしたが、彼らは、唐松山荘の方へ行ってしまったのであてにはならなかった。

 時計を見て焦った。しかし、どうにもならない。この歳になると、小走りと言っても そんなに早くは走れない。丸山ケルンを降りた所で左足が攣った。不味い。それでも行かなくてはならない。電話も通じないのだから・・・ その内右足も攣り始めた。考えてみれば、殆ど食べていないし、休んでもいない。水分補給もしていない。今更飲んでも仕方がないのだが飲むしかない。

 扇雪渓下で「山ノ神」が待っていた。「ごめん」 と言うしかない。小雨の中、ずっと(1時間程)座って待っていたようであった。私は、それこそ、ゆるゆると降りているのではと思っていたが、約束通り待っていたのであった。幸い雨も霧雨程度であったからまだ良かった。分かれた時、アイゼンを渡そうかと言ったが、待っているから大丈夫と言った。でも、2時間にもなったのだから、炊事用具まではいかなくとも、ポットぐらい渡せば良かったと後悔せねばならなかった。

 その雪渓も、緩んだせいもあり問題なかったが、「山ノ神」に軽アイゼンを着用させた。後は、だんだんと雨が止み、靄っていたが八方池でコーヒータイムとした。木道に差し掛かってから、視界が広がり、白馬の街が見え出した。「帰る頃になって晴れて来る。」 「車に乗ってから晴れた。」 いつものパターンであるが仕方がない。帰路もリフトに乗らず黒菱平に至った。午後3時40分であった。





 ■■■ コースタイム ■■■
 黒菱平5:50=探索路経由八方山荘6:50=八方池8:00=扇雪渓9:25=丸山ケルン9:50=迂回ルート10:30=唐松岳(11:10~20)=丸山ケルン12:00=八方池(13:25~14:00)=黒菱駐車場15:35

 ■■ 同行者 ■■
       比佐恵