元   ち   ゃ   ん   の   山   紀   行

笠ヶ岳(2,075.8㍍m)  横手山(2,304.9㍍)
< 長野県 山ノ内町 高山村>  平成13年09月04日



笠ヶ岳登山口(峠の茶屋)
笠ヶ岳頂上の大きな石の上で
笠ヶ岳頂上で
笠ヶ岳頂上から下を眺める
渋峠で
横手山に向かう林道で青いリンドウ

 今年三度目の志賀高原である。一度目は、「草津白根山」行きの通過に、二度目は「岩菅山」行きで「一の瀬」に来た事がある。三度目の今回は、前日が台風接近のため悪天が予想され、「空木岳」行きを断念した経緯もあり、相変わらずの時間制限付だが、今朝はどれだけ早く出発してもいいという事で、前回、前々回の志賀高原に来た時、気になっていた三百名山「横手山」と「笠ヶ岳」行きとなった。

 今回も往路は、糸魚川、上越、新井、飯山、中野経由の下道で飛ばした。蓮池から草津道路に入り、熊ノ湯の手前の本道から、笠岳ホテル、笠岳スキー場方面へ200㍍程進み小さな橋を渡る。ホテル、スキー場の前を通り過ぎて、狭いながらも緑のトンネルのような綺麗に舗装された道を4キロ程進むと、標高1920㍍の「峠の茶屋」に出る。

 火曜日だからか擦れ違った車もなかったが、駐車場にも車も人影もなく、茶屋も閉じられたままだった。ガスで展望が利かず、またしても誰もいない「静かな山!」は、寂しい時もあるものだ。
 "人恋しければ、山恋し。山恋しければ、人恋し。"が、そのまま当てはまる感じだ。

 茶屋の横から、志賀高原のシンボル笠ヶ岳山頂に向かって出発。
 ガイドブックには、岩峰が抜きん出ていて、注意して登る事の注意書きあったが、しっかりした階段が、左右にロープを従えさせて続いており、段差が大きくアンヨが短い人なら苦労するかもしれないが、どうって事はない。

 20分ほどで、男坂と女坂の分岐に出る。男坂の方が、大きな岩にロープがぶら下がっており、女坂は、岩も小ぶりで勾配も緩やかである。
 そこを抜けると、あっと言う間に頂上に出る。小さな祠と三角点の石柱が頂きの雰囲気をつくり、駆け上がれる大きな石が、この笠ヶ岳を高く見せているように思われた。
 360度の展望の期待は空しく、ガスに覆われたが、時折見下ろす山田温泉や、須坂方面への林道が見え隠れし、南に草津白根山と、その奥に白い煙を揚げる浅間山が、僅かに認められるだけだった。

 平床大噴泉を見て、さて、横手山は何処から登ろうか!
 前山、のぞき、渋峠の三ヶ所からリフト、エスカレーターが動いているが、それを利用しての登頂だけは避けたいと思っていた。
 登山道は、旧草津街道、のぞき、そして渋峠からのものがあり、今回は、渋峠から登る事にした。

 2170㍍の渋峠に着いた頃には、小雨が降り始めて、あまりいい雰囲気ではなかった。
 大きな案内図を見て取付きを模索していたが、よく分からず、雨の中にリフトだけが、ガラガラと無人のまま動いていた。
 結局、リフトの始点の横から通じている林道が、横手山への登山道らしく2キロと標示してあった。リフト乗場の若者が「乗らないの!」と言いたげだったが、乗物で頂上へは行きたくないし、安上がりが一番。


男坂の鎖場
横手山神社の鳥居前で
 暫く歩くと、もやっていたが、雨が上がり雨具姿の「山ノ神」は、何時もの通り脱ぎ出した。未舗装の林道は、やがてリフトと離れ出して、静かな山道の散策となり、目に映るのは、花屋さんにあるような大きな青いリンドウばかりであった。山に小さく可憐な花でなく、花瓶に入れて楽しむような大きさなのである。

 20~30分程歩くと、もう「横手山頂ヒュッテ」前に出た。"日本で一番高い所に生活している所"を歌い文句にしているこのヒュッテは、山小屋ではなくホテルの様相で、雪のないこの時期に増築工事が行われていた。

 おおきなマイクロウェーブ中継塔があるこの頂きの本当のピークは、渋峠から上がって来るリフトの終点横を通り「横手神社」の鳥居を潜ると、「山頂まで234歩」の切株標識があり(2304㍍をもじったもの。)開けた所に、頂上の標識、祠、三角点がある。佐渡ヶ島や富士山の展望どころか、全くの視界ゼロで、雨が止んだだけでもましなところかな!

2304㍍のピークにあと234歩 横手山頂上で 横手山の三角点と



  ★☆★☆ コースタイム ☆★☆★

高岡4:20=北信州やまのうち道の駅7:53=笠ヶ岳登山口(峠の茶屋)(8:40~9:00)=男坂、女坂の分岐9:20=笠ヶ岳頂上(9:25~58)=男坂、女坂の分岐10:04=峠の茶屋(10:20~27)=渋峠(11:00~27)=横手山広場11:52=横手山(11:57~12:49)=ヒュッテ13:10=渋峠(13:32~38)=中野=飯山=新井=上越=能生I.C16:47=滑川I.C17:20=高岡18:10
(往路 能生~滑川間 高速利用)

  ★★★ 同行者 ★★★
          比佐恵