元 ち ゃ ん の 山 紀 行

苗  場  山  ( 2,145㍍)
長野県栄村、 新潟県津南町、湯沢町
平成12年10月02日




小赤沢 三合目登山口
   夜半発の日帰りで、午後から天気が崩れる予報を聞き、お昼までには頂上を経たなければと地図上では、一番最短距離の秋山郷の小赤沢コースを選択した。もう一つ心配だったのは、同コースの三合目駐車場のスペースが20台位とガイドブックに記してあった事だった。

 秋山郷の小赤沢の赤沢橋を渡りすぐ左折し、本当にこの道があっているのかと思うような、舗装、未舗装、上がる、下がるを繰り返し着いた駐車場が、新たに造成されたらしく山の中に大きな駐車場があった。その広い駐車場の奥に登山届用のボックスがあり、1290㍍の標識と共に登山コースへと導いていた。

登山道を行く
   未だ木々の色付きが足りなく紅葉には早いかなとの思いながら、適当な頃合いに(20~30分毎に)各合目に標識があり、力まずして登る事が出来た。
 五合目ぐらいからオオシラビソが目立ち、丁度良い所にコップが置いてある水場があった。この辺に来ると、自分達の歩いている登山道と、対峙した左右の尾根が高度を上げるにしたがい、だんだんと色付た樹木が、絨毯のような鮮やかさで目に入ってくるようになった。

紅葉する小高い山
   七合目を過ぎて暫くすると、上からゾロゾロと下りてくる団体と出会った。「33名です。お先にどうぞ!」と言われたが、休息のためか、それとも相手を労わってか知らないけれど家内の「いや、皆さんが下りられるのを待っています。」と言ったのが失敗のもと。待てど暮らせどなかなか下りて来ない。遠目に見ていると中高年でも若い人達かと思っていたのだが、いよいよ近づいて来ると格好は若いのだが、かなりの年輩の方々。さすがに参って、途中から間に入れてもらってしまった。都会の旅行会社の登山ツアーのような感じに見受けたがどうなんだろう!

草紅葉の木道を行く
   地図上の崩壊地とは何処なのだろうと思いながら、稜線に出てしまった。稜線と言っても平原で、広い台地の中の木道を頂上に向かって続いている。展望は効かないながらも、雨の覚悟をしてきた事を思えば、草紅葉を、堪能出来るまずまずの視界で、各方面からの登山道と合流して上へ上へと歩んで行く。

 振り返れば、、どれが中津川を、挟んで聳える二百名山の鳥甲山か分からないくらいの薄っすらとしか見えない山々に、大きな白い雲に覆われていて、地図を開いて確認する気持にもならないが、適当に点在している地糖と草紅葉が、また真っ赤なナナカマドやうるしの木が、実に相性良く私の目には映った。
草紅葉の木道を行く
   何時しか、我が「ふるさとの白木峰」対比してしまい、大きさから見ても苗場山は「全国区」と言う事になった。そう言えばゴミも落ちていなかったゾ!

遊仙閣は、頂上にある
   九合目を過ぎて、低い樹木と大きな石の間の道を抜けて、今しばらく木道を行けば、もう頂上近くに出る。小高い所に登ってみると苗場山ヒュッテ横に出た。確か三角点は、遊仙閣の裏にあると知っていたが、その三角点と共に頂上の標識が、およそ頂上らしくない所にあった。オリエンテーリングでもあるまいし、展望の効かないこの場所から離れ、一寸は風当たりが強いかもしれないが、視界の効く所で食事をする事にした。

草紅葉の中で
   しかし、何時ものように人影のない頂上付近で、広大な草原の表現は良くないかもしれないが、赤茶けた草紅葉を心行くまで楽しんだ。百名山の頂上で人影がないと言う事は、気象条件も良くないと言う事で、木道に腰掛けていても、身体に何か羽織らなくては、とてもじーっとしてはいられない。冷たいビールもとても一気に飲み干す事など出来なかった。

 僅かな時間だったが、頂上附近を散策し、今朝来た道を下り始めると、地元の人達なのか軽装の幾パーティかの登山者と擦れ違った。今度は何時来れるか分からないし、何度も何度も苗場山の紅葉を目に焼き付けて登山口に戻った。
 帰路は、往路の高速の「豊田、飯山IC」でなく、津南、飯山から冨倉峠経由で新井に出、上越から高速に乗った。心配した雨は、新井附近から降り始めた。





   ◇◇コースタイム◇◇

高岡0:50→滑川→境(1:55~2:05)→新井オアシス(2:45~55)→豊田.飯山I.C.3:15→
栄村道の駅(3:50~55)→大赤沢4:30→小赤沢.三合目(5:00~6:02)→四合目(6:31~39)→
五合目(7:03~07)→水場7:30→六合目(7:35~42)→七合目7:58→八合目8:18→
稜線分岐写真(8:25~40)→九合目8:51→苗場山頂上(9:30~11:00)→九合目11:28→
稜線分岐11:38→八合目11:46→七合目12:04→六合目12:24→水場(12:29~39)→
五合目13:01→四合目13:25→登山口(13:49~14:05)→
飯山→冨倉峠→新井→上越→滑川→高岡18:55
  《往路 滑川~豊田.飯山 、復路 上越~滑川間 高速利用》

   ☆☆同行者☆☆
        比佐恵