元  ち  ゃ  ん  の  山  紀  行
大 渚 山 (1,566㍍)
<長野県  小谷村>平成13年11月05日




湯峠の大渚山登山口

 朝早く家を出られない事もあり、今日は、ハードな山行を止めて、雨飾山を眺めながら、山頂でのんびりビールや美味しいもの食べ、日頃は慌しくドボンと浸かるだけの露天風呂でもゆっくり入って過ごしたいものだと「大渚山」行きとした。
 小谷温泉から2キロ余りで、雨飾山登山口への分岐を過ぎ、なお1キロ先で鎌池を左に見て、赤茶けた落ち葉が頃合いよく敷き詰められた林道「姫川、妙高線」を、あと2キロ行くとゲートのある湯峠に着く。
湯峠からの雨飾山を望む


 ゲートから新潟県よりの林道は、未舗装ながら姫川温泉まで続いているらしいが、結構荒れていて抜けられるかどうかは分からない。そのゲート付近から、上部を白くした雨飾山の雄大な姿を見る事が出来る。
 広い駐車場のある登山口から、10数歩階段を登れば、もう雨飾山が眺められる。また、手入れされたササやブナの心地よい道を、2~3分も歩くと、今度は真白な後立山連峰の上部が遠望出来る。
 湯峠から400㍍程歩んだ所で、3~4分程緩やかに下り、小さな石仏を見ながら、もう少し登り、湯峠から700㍍の標識のある所に、大渚山の北斜面が望める展望台?がある。そして、ほんの一時急登が続く。
大渚山の北斜面をバックに

 やがて、緩やかな尾根に出て、「頂上まで、あと300㍍」の標識ある所にベンチがある。北側を覗くと、切れていてその斜面に雪が付いている。正面には、雨飾山が大きい。6~7分ほど行くと、「頂上まで30㍍、展望台まで300㍍」の分岐に出る。
 そこから、駆け上がれば、すぐに360度の大パノラマが待つ頂上がある。あまり広くない刈り上げた頂きに、三角点とベンチがあった。気にならない程の微風を受け、何時もは、糸魚川方面からの眺める雨飾山の山容と、また違った雰囲気を味わいながら、北に「昼闇山1841㍍」北東に「金山、天狗原山」東に「妙高山」南東に「地蔵山2073㍍」西に鹿島槍ヶ岳~朝日岳の後立山連峰を楽しめた。

 本来なら、この頂きで、「大宴会」の予定のはずだったが、登山口で荷造りをしている段階で、ビールや食料などを、そっくり出発時に、我家の玄関の上がり場に忘れてきた事に気付いたのである。コンロ、ガス、コッヘル、水はあるのだが、肝心のご馳走がなく、意気消沈してしまった。辛うじて、おにぎりと果物だけがあり、飢えを凌げる事?は出来る。何時もなら、お互いにその失態を罵り合い、気まずい山行となるのだが、何故かしら、すぐに諦めが尽き、"ま~いいや"と、なってしまったから不思議である。これも、年輪を刻んできたから…………かな?

 この頂上から、もう一つのピークである展望台を目指した。ササの中を切り開いたこの600㍍の道は、前回の寒気が流れ込んだ時に、降ったと思われる雪が所々に残っていて、途中「大早連」の集落に下る小道がある他は、なだらかで迷う事もなく、行止りに屋上が方位盤付きの展望台になっている小屋があった。展望は、頂上と比べて遜色はないのだが、雰囲気は頂上の方がいい。と思っていると小屋の横の刈り込んだ所に、「大渚山頂上」の標柱があるではないか! こうなると、どちらが頂上なのか分からなくなるが、そんな事はどうでもいい。雨飾山の大展望台である事は間違いない。

大渚山頂上で展望台で頂上の標柱とブナ林の間から大渚山を振り返る

帰路は、雨飾山を眺めながら、ブナ林の間からだんだんと遠ざかっていく大渚山の山容を確認しながら湯峠に降りた。
紅葉の最盛期が終わり静かな鎌池のほとりに、少しばかりの時を過ごし、未だ登った事のない雨飾山小谷側登山口を確認し、待望の小谷温泉露天風呂に浸かった。露天風呂周辺まで高度が下げると、未だ紅葉が残っており、実にいい雰囲気の中で、一風呂浴びる事が出来た。



  ★★★コースタイム★★★

高岡7:18=滑川8:43=境P(9:03~08)=糸魚川9:22=国道分岐10:03=小谷温泉10:19=湯峠(10:37~11:00)=頂上まで1.1㌔11:12=頂上まで0.9㌔11:18=頂上まで0.3㌔=(11:43~53)=頂上(12:00~30)=展望台(12:40~1310)=頂上まで0.3㌔13:26=頂上まで0.7㌔13:26=湯峠登山口(14:00~15)=鎌池(14:19~29)=雨飾山登山口(14:32~38)=小谷温泉露天風呂(14:45~15:15)=小谷道の駅(15:42~50)=糸魚川16:20=市振道の駅(16:54~17:17)=朝日17:23=滑川18:10=高岡19:20

<往路 滑川~糸魚川間 高速利用>

  ★☆★同行者★☆★
          比佐恵