元   さ   ん   の   山   紀    行
白 馬 大 池(約2,380m)
<富山県朝日町・黒部市・長野県白馬村>  平成28年08月29日




白馬大池は、まるで海のような感じだった。




最初から雨具装着。 しかし、朝日岳方面には青空も・・


晩夏から初秋頃のお花は少ない。


ガスの中に蓮華温泉が望めた。 25分程で蓮華の森へ・・


唯、黙々と歩く。 天狗の庭では、風が強かった。


やはり、雪倉岳から朝日岳方面は、
時々であるが、青空が覗いた。




結果的には、悪天候で煽りで、蓮華温泉⇔白馬大池では、
一組のパーティーとしか出遭わなかった。




チングルマの綿毛だけが目立っていた。 白馬大池山荘前には、誰もいなかった。


視界が悪かった事もあろうが、大池は、まるで海のように感じた。

強風に煽られている「山ノ神」 チングルマは稚児車のように揺れていた。




強風のため、白馬岳登頂を諦め蓮華温泉に戻るのであるが、
無情にも虹だけが輝いていたような気がする。下山したら、
お天気なのであるから、尚更残念であった。












  元さんの戯言・呟きから

8/29 富山の予報はあまり良くない。しかし、白馬村や糸魚川市の予報はかなり良く、淡い気持ちを抱いて臨んだ16回目の白馬岳であったが、蓮華温泉到着前の白池辺りから雨が降り出した。糸魚川通過時点では、夜中なのに、30℃を超す気温であったが、蓮華温泉では、寒さを感じる程に変わっていた。

 「それでも行くの?」 相変わらずの「山ノ神」の言い草はあまり好感を持たない。雨具を纏い予定より1時間遅れ(午前6時)のスタートとなったが、当たり前であるが登山者はいない。この強風と雨、そして、スタートが遅れた事から、山頂には届かないと思っていた。

 雨は、そんなに酷くなかったが、風が凄かった。「いつ止めてもいい。」 と言う「山ノ神」であったが、白馬乗鞍岳でもいいから、ピークに立ちたいのが私。「天狗の庭」を過ぎたしばらくした所で、上から降りてきた老夫婦に出遭った。「2泊する予定で白馬に登る予定であったが、小屋の人が登れないから帰れと追い出された。」 と、ユーモアとも、怒りとも取れる言い回しで私達に告げた。「とにかくすごい風・・」 を強調していた。

 蓮華温泉・白馬大池間の往復で出会ったのは、この方々だけ。やっぱり台風というのが頭にあって、少ない・来ないのだと改めて思った。大池の平原に出ると、一層その風の凄さを感じた。「帽子が飛ばされる。」 「身体が前に進まない。」 状況で、もうこの時点で、白馬の山頂どころか、白馬乗鞍の山頂へも諦め、大池の淵まで行く事だけにした。大池の周りの視界も悪く、波だけが荒々しく、まるで海の波に感じたのである。

 白馬の山頂から降りてきた男性に、稜線の状況を聞くが、「必死だった!」だけが伝わってきた。あの方は、どちらから帰るのだろうか?   食事をするのもままならず、すぐにUターンする事にしたが、山小屋関係者の方と思える人が出てきて、「どちらに・・・」と、聞かれた。「蓮華ですよ!」 と答えると、「それがいいです。」 の返事と共に、「車ですか?」とも聞き直された。もう、平日のバスはないのである。

 何にも見えない濡れた山道を戻るのであるが、高度が下がる事に、暑くなってくる。「天狗の庭」を過ぎると、時々、薄っすらと、向かいの稜線が見えて来る(雪倉山・赤男山・朝日岳など)が、また、パッと消える。その内虹が出たりした。そして、案の定、いつもの通り、降りる頃、降りてから晴れるというパターンとなった。

 車に戻ってから、バス待合所でコーヒータイムとした。上で飲めなかった「山ノ神」が、腹いせのようにビールを飲み始めたが、しょうがないとあきらめるしかない。平地に降りるとお天気である。しかし、山を見上げると、たくさんの雲に覆われている。それを見て、何だか安堵する可笑しな私。今度は、富山は晴れていたのかとなる。

 富山に戻り、城山のトンネルを抜けると、南保富士が頭に浮かんだ。もう一つ登るかとなった。午後3時を回っていた。「往復2時間もあれば行けるだろう。」と踏んで登り始めた。濡れた雨具も袋に入れて、荷は全部私が担いだ。登り一辺倒の山であるが、その分だけ早く登れるというもの。山頂からの展望が凄く良かった。でも、後ろの方に真っ黒な雲が覆って来たので、コーヒーを頂いて降りることにした。今日は、延べにして8時間歩いたのだから、良しとしなければ・・・





 ■■■コースタイム■■■
   

 ■■■同行者■■■
            比佐恵